大阪市のがん検診の費用や対象者は？無料クーポン券制度や予約方法も解説

大阪市のがん検診について、「自身が対象者か知りたい」「費用がいくらかかるか不安」「受診券が届いたが予約方法が分からない」と考える方もいるでしょう。

大阪市では、健康増進計画「すこやか大阪21（第3次）」において、受診率60%以上を目標にさまざまながん検診制度を実施しており、費用の多くを公費で負担しています。

本記事では、令和7年度のがん検診制度の概要をはじめ、補助制度や検診日程、予約方法・検診の流れなどを詳しく解説します。

大阪市に住民票がある方は、ぜひ参考にしてください。

大阪市のがん検診制度について（令和7年度）

大阪市では、加入先の健康保険や職場などで検診を受診する機会がない方に向けて、各種がん検診を実施しています。

はじめに、がん検診の対象者と検診の種類・費用を紹介します。

がん検診の対象者

大阪市のがん検診は、検診ごとに対象者が異なります。

• 胃がん検診：50歳以上の男女
• 肺がん検診：40歳以上の男女
• 大腸がん検診：40歳以上の男女
• 乳がん検診：30歳以上の女性
• 子宮頸がん検診：20歳以上の女性
• 前立腺がん検診：50・55・60・65・70歳の男性

がん検診の対象者には、住民票の登録先住所宛に受診券が郵送されます。万が一、受診券を紛失した場合は、区役所の保険年金窓口にて再発行が可能です。

がん検診の種類・費用

大阪市のがん検診は費用の多くを公費で負担しているため、一部の自己負担金で受診できます。がん検診の種類・検査内容は、次のとおりです。

検診	検査内容	費用（税込）
胃がん検診	胃内視鏡検査	1,500円
	胃部X線検査	500円
肺がん検診	胸部X線検査	無料
大腸がん検診	免疫便潜血検査	300円
乳がん検診	超音波検査（30～39歳）	1,000円
	マンモグラフィ検査（40歳以上）	1,500円
子宮頸がん検診	内診・細胞診	400円
前立腺がん検診	PSA検査（前立腺特異抗原検査）	1,000円

胃がん検診は胃部X線検査（1年に1回）と、胃内視鏡検査（2年に1回）のどちらかを選べます。

肺がん検診の場合、50歳以上かつ喫煙指数が600以上（1日の喫煙本数×喫煙年数）の方は、胸部X線検査に加えて喀痰細胞診検査（400円（税込））が追加されます。

大阪市のがん検診費用の補助制度

大阪市では、がん検診の費用を補助する制度を設けているほか、対象者には費用の全額免除や無料クーポンを配布して、がんの早期発見・早期治療を目指しています。

また、一部の検診に対しては電子マネーに交換できるポイントを付与していることも、大阪市がん検診の特徴の一つです。

次章で詳しく紹介します。

費用免除・無料クーポン券対象の方

下記に該当する方は、がん検診の費用が免除されます。

• 後期高齢者医療被保険者
• 高齢受給者
• 生活保護世帯
• 市民税非課税世帯
• 中国残留邦人等支援給付の受給世帯に属する方

検診を受ける際、マイナ保険証や各種証明書の提示・提出が必要です。発行までに時間を要する場合もあるため、事前に申請しましょう。

そのほか、下記の方は一部がん検診の無料クーポン対象者です。

• 子宮頸がん検診：20歳の女性
• 乳がん検診：40歳の女性、または41～59歳の女性

無料クーポンが届く前に大阪市の乳がん検診を受診した方は、償還払いの申請手続きにより費用が返金されます。

アスマイルの活用でポイント付与

大阪市のがん検診を受診した方には、日々の健康活動を記録する無料アプリ「アスマイル」経由で大阪市ポイントが付与されます。

初回受診で4,000円相当、以降は2,000円相当のポイントが獲得でき、貯まったポイントは電子マネーに交換可能です。

ポイント付与の対象者は、下記のとおりです。

• 大阪市の胃がん・肺がん・大腸がん・子宮頸がん・乳がんの検診を一つ以上受診した方
• 69歳以下の方（令和8年3月31日現在）
• アスマイルに本登録済みの方

無料クーポン券を利用して受診した場合も、ポイント付与の対象です。電子マネーへの交換期限には有効期限があるため、ポイントは早めに交換しましょう。

大阪市のがん検診日程や予約方法

ここからは、大阪市のがん検診日程や予約方法を詳しく紹介します。

はじめて検診を受ける方はもちろん、今一度検診の流れを確認したい方もぜひ参考にしてください。

がん検診日程・予約状況の確認方法

大阪市の肺がん・大腸がん・乳がんの検診は、保健福祉センターや公共の商業施設などで集団がん検診を実施しており、日程や予約状況は大阪市のサイトで確認できます。

そのほか、がん検診は医療機関でも受診が可能です。大阪府医師会のサイトから検査項目とエリアを選択すると、該当のがん検診取扱医療機関が表示されます。

予約方法・検診の流れ

集団がん受診を希望する方は、区の保健福祉センターに電話または来所にて予約が可能です。

また、検診の種類や対象年齢により、大阪市行政オンラインシステムから予約できる場合があります。

医療機関で受診する方は、直接電話をして「大阪市がん検診で、○○がん検診を受けたい」旨を伝えましょう。

いずれも受診には下記が必要です。

• 受診券
• マイナンバーカード、または保険証
• 検診実施機関から指定されたもの

受診当日は忘れずに持参しましょう。

大阪市のがん検診に関するよくある質問

ここで、大阪市のがん検診に関するよくある質問を紹介します。

同じ疑問を抱いている方は、ぜひ参考にしてください。

ネット予約できる？

集団がん検診においては、大阪市行政オンラインシステムから集団がん検診のネット予約が可能です。しかし、検診の種類や年齢によりネット予約が不可な場合もあります。

大阪市がん検診の取扱医療機関にも、ネット予約に対応しているところがあります。医療機関のサイトやSNSなどで事前に確認しましょう。

精密検査が必要と判定されたらどうすべき？

がん検診にて「要精密検査」と判定された場合は、速やかに精密検査を受けましょう。

精密検査は、がんの確定診断に必要です。がんの疑いが除外できると安心して日常生活が送れるほか、万が一、がんが発見されても直ちに適切な治療につなげることが可能です。

一方、精密検査を先延ばしにすると、がんが進行して身体的・精神的・経済的な負担が大きい治療を受けざるを得ない状況になります。

大阪市のサイトでは、精密検査に必要な設備を有する「精密検査協力医療機関」を掲載しています。受診先を決める一つの参考にしましょう。

がん検診は受けたほうがよい？

がん検診の最大のメリットは、がんの早期発見・早期治療により命を守れることです。

がんは進行度（ステージ）により、生存率が大きく異なります。全がんのステージ別生存率は、下記のとおりです。

	ステージ1	ステージ2	ステージ3	ステージ4
5年相対生存率	96.2％	83.2％	52.7％	20.0％

ステージ1の5年生存率は96％を超えており、大半は根治が可能です。また、複数の治療の選択肢があり、臓器・機能の温存やQOL（生活の質）が維持できるケースも多いです。

一方、ステージ4の場合、がんは治療が困難な状態まで全身に広がり、5年生存率は20.0％と著しく低下します。

がんを早期発見できる期間は、1～2年程度といわれています。定期的にがん検診を受けて、がんを小さいうちに発見して早期治療につなげましょう。※1

マイクロCTC検査で全身のがんリスクを判定可能

マイクロCTC検査は、血中のがん細胞そのものをキャッチして全身のがんリスクを判定する画期的な血液検査です。

ここからは、マイクロCTC検査の特徴や受診可能なクリニックなどを紹介します。

マイクロCTC検査の特徴

マイクロCTC検査には、次の特徴があります。

• 悪性度の高いがん細胞を検出
• 高精度・高品質を実現
• 検査後のサポートも充実

マイクロCTC検査では、がん研究・治療における世界屈指の施設「MDアンダーソンがんセンター（米国）」の抗体を用いた独自の検査手法を導入しています。

そのため、浸潤・転移する能力を持つ悪性度の高いがん細胞（間葉系がん細胞）のみを捉えることが可能です。

検査精度においては、特異度94.45％を誇る高精度を実現しています。また、国内に自社の検査センターを設けており、迅速な検査体制を整えて高品質を維持しています。※2

がん細胞が検出された方には、医師による無料相談を実施しています。無料相談は基本対面ですが、遠方の場合はオンライン面談が可能です。

検査は1回5分の採血のみ

マイクロCTC検査は、1回5分の採血のみで全身のがんリスクが把握できます。

一般的に、全身のがんを調べるためには半日～1日程度の時間が必要であり、食事制限や検査薬の投与、医療被ばくのリスクなどが伴います。

マイクロCTC検査の場合、検査は10cc程度の血液を採取して終了です。仕事や家事などで忙しい方でも、スキマ時間を利用して気軽に受診でき、短時間の検査でも結果に大きな納得感が得られる点も、マイクロCTC検査の魅力の一つです。

採取した血液はPBMC（末梢血単核細胞）を回収・補足し、超高性能光学顕微鏡とAIによる解析を実施したうえで臨床検査技師が細胞判断をおこないます。

血中を循環するがん細胞を1個単位で捉えることで、従来の検査では発見が難しい1cm未満のがんの早期発見につなげています。

大阪市で受診可能なクリニック

マイクロCTC検査は、全国の提携クリニックで導入しており、大阪市内では下記のクリニックで検査が可能です。

クリニック名	住所	採血可能時間
植月診療所	城東区今福東3-5-6 メディカルモール今福3F	木・日・祝を除く9:00～13:00
日本ウェルネス再生クリニック	北区曽根崎2-15-29 ADビル梅田9F	月を除く10:00～13:00
たにまちクリニック	天王寺区上本町6-9-21 FUSION+7F	木・日を除く9:00～13:00
こいでクリニック	天王寺区堀越町16-10大信ビル6F	月・火・木の9:30～12:30
松山淳記念クリニック	北区芝田2-7-18 ルーシッドスクエア梅田2F	月・水・木・金の9:30～13:30
茜道頓堀クリニック	中央区島之内2-2-2	水・日を除く12:00～15:30
GENE大阪クリニック	北区西天満4-15-18 プラザ梅新4F-B	金・日・祝を除く10:00～16:00
琥珀クリニック	中央区南船場3-8-14 ACN心斎橋Garden4F	土・日・祝を除く9:30～13:00
CASA CLINIC OSAKA	中央区西心斎橋1-5-5アーバンBLD心斎橋7F	土・日・祝を除く10:00～13:00
田中クリニック	生野区生野西2-3-8 アポロハイツ	日・祝を除く9:00～12:00
山口あきこクリニック	中央区北浜3-1-21 松崎ビル2F	月・火・水・金の10:00～13:00
活寿会記念クリニック中之島	北区中之島4-3-51 Qross未来医療MEDセンター2F	月・火・水・金の9:00～13:00
Realizeクリニック	中央区南船場4-5-8 ラスターオン心斎橋2F	日・祝を除く10:00～13:00

クリニック検索から採血予約、問診票の記入や費用の支払い、検査結果の確認まで、マイクロCTC検査の公式サイトで完結できます。

まとめ

本記事では、大阪市のがん検診制度を中心に解説しました。大阪市のがん検診は検診ごとに対象者・費用が異なり、また、無料クーポン券が配布される場合があります。

無料～数千円程度でがん検診を受けられる機会を逃さないよう、注意しましょう。

短時間で全身のがんリスクを気軽に調べたい方には、マイクロCTC検査がおすすめです。

マイクロCTC検査は1回5分の採血のみで、血中のがん細胞を特異度94.45％で検出して個数を1個単位で明示します。

従来の検査より早い段階でがんの発見につながるため、定期的に活用してがんの早期発見・早期治療につなげましょう。

〈参考サイト〉
※1：がん対策推進企業アクション｜がん検診のススメ　早期がんを発見できる時間
※2：マイクロCTC検査 | 血中のがん細胞を捕捉するがんリスク検査