子宮頸がんワクチンは、子宮頸がんの主な原因となるヒトパピローマウイルスへの感染予防に高い効果が期待できるため接種が推奨されます。
任意接種は全額自己負担となりますが、定期接種の対象年齢に該当するうちは無料で接種できます。
子宮頸がんワクチンを受けた半数以上の方は接種部位に疼痛が生じるとされています。ごく稀に重篤な症状があらわれることもあるため、万が一に備えた対策の確認が必要です。
本記事では、子宮頸がんワクチンの効果や接種間隔、起こり得る副作用や安全対策などについて詳しく解説します。
子宮頸がんワクチンを受けるべきか悩んでいる方、リスクを確認したうえで慎重に検討したい方は、ぜひ参考にしてください。
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子宮頸がんとは?

子宮頸がんとは、子宮と膣の間に位置する子宮頸部に発生するがんのことです。
子宮頸がんの多くはヒトパピローマウイルスの感染により発症しますが、ワクチンの接種でウイルス感染を予防できます。
まずは、子宮頸がんの主な原因と子宮頸がんワクチンに期待できる効果について、詳しく解説します。
主な原因はヒトパピローマウイルス(HPV)の感染
子宮頸がんの主な原因は、性交渉によるヒトパピローマウイルスへの感染です。
ヒトパピローマウイルスは性交渉の経験があれば誰でも感染するリスクがあり、男女ともに生涯で一度は感染するとされるウイルスです。
ヒトパピローマウイルスに感染した女性が、必ず子宮頸がんを発症するわけではありません。
感染状態が長期間続くことで前がん病変が起こると、子宮頸がんになる可能性が高まります。
前がん病変から子宮頸がんに進行するまでには時間がかかり、子宮頸がんの95%以上は、2年を超えるヒトパピローマウイルスの持続感染を経て発生したと報告されています。
子宮頸がんワクチンの接種で予防可能
ワクチンの接種により、子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウイルスへの感染の大部分を予防できます。
子宮頸がんワクチンは性交渉の経験がない状態での接種が望ましく、ワクチンの種類により予防できるウイルスの数や効果が異なります。
たとえば、シルガード9と呼ばれる子宮頸がんワクチンは、9種類のヒトパピローマウイルスへの感染を予防可能です。
対して、ほかの子宮頸がんワクチンで感染を予防できるヒトパピローマウイルスは2種類または4種類です。
取り扱うワクチンの種類は医療機関ごとに異なるため、より高い効果を期待する場合は事前に接種できるワクチンの種類を確認しましょう。
子宮頸がんワクチンは受けるべき?

子宮頸がんワクチンの効果は証明されているため、接種することが望ましいです。
欧米で開発された子宮頸がんワクチンの接種状況や種類ごとの効果を解説するとともに、男性も受けるべき理由もあわせて紹介します。
国内・海外の接種状況
子宮頸がんワクチンは2006年に欧米で開発されており、世界保健機関が接種を推奨しています。
2022年に集計した海外での接種率は、次のとおりです。
| 国名 | 接種率 |
|---|---|
| アメリカ | 63.8% |
| カナダ | 86.0% |
| イギリス | 67.3% |
| イタリア | 38.8% |
| ドイツ | 53.4% |
| フランス | 41.5% |
| オーストラリア | 80.3% |
子宮頸がんワクチンは、上記の国を含め130か国以上で公的な予防接種として提供されています。
日本国内では2009年から子宮頸がんワクチンの接種がスタートしていますが、2013~2021年までは一時的に接種が推奨されていませんでした。
2023年の日本での子宮頸がんワクチン接種率は、次のとおりです。
【サーバリックス・ガーダシル】
| 1回目 | 2.3% |
|---|---|
| 2回目 | 4.7% |
| 3回目 | 9.7% |
【シルガード9】
| 1回目 | 59.5% |
|---|---|
| 2回目 | 34.1% |
| 3回目 | 13.1% |
2022年から推奨を再開したことで接種率は徐々に上昇傾向にあるものの、未だ十分な回復とはいえない状況です。
ワクチンの種類と効果
子宮頸がんワクチンによる感染予防効果は、最低でも12年持続する可能性があります。
2026年1月時点で、国内の公的な予防接種で取り扱われている子宮頸がんワクチンの種類と効果は、次の表のとおりです。
| ワクチンの種類 | 期待できる効果 |
|---|---|
| サーバリックス | ヒトパピローマウイルス16型、18型の感染予防 |
| ガーダシル | ヒトパピローマウイルス16型、18型の感染予防 |
| シルガード9 | ヒトパピローマウイルス16型、18型、31型、33型、45型、52型、58型の感染予防 |
ヒトパピローマウイルス16型と18型はとくに子宮頸がんを起こしやすい型であり、サーバリックスとガーダシルは子宮頸がんの原因の50~70%を防ぐ効果が期待できます。
シルガード9は、16型と18型以外のヒトパピローマウイルスへの感染も予防できるため、子宮頸がんの原因の80~90%を防げるとされています。
男女ともに受けるべき理由
男性がHPVワクチンを接種すると、肛門がんや尖圭コンジローマの予防に役立ちます。
また、ワクチンの接種は性交渉の相手をヒトパピローマウイルスの感染から守ることにもつながるため、男女ともに接種することが望ましいです。
定期接種の対象になる女性は無料でワクチンを接種できる一方で、男性は任意接種となり5~9万円程度の費用がかかります。
金銭的な理由で接種を諦めている男性は、自身の住む自治体が費用を助成していないか確認してみるとよいでしょう。
ヒトパピローマウイルスは男女ともに感染するリスクがあるため、性別を問わず感染予防に効果的なワクチンの接種を推奨します。
子宮頸がんワクチンを接種する年齢・間隔・費用

子宮頸がんワクチンの定期接種は小学校6年生~高校1年生相当の女の子が対象で、公費で接種できるため費用は無料です。接種間隔はワクチンの種類により異なります。
子宮頸がんワクチンを接種する年齢や間隔、費用について解説するとともに、定期検診の重要性もあわせて紹介します。
定期接種の対象者・時期
子宮頸がんワクチンの定期接種対象者は、小学校6年生~高校1年生相当の女の子です。
子宮頸がんワクチンに感染済みのヒトパピローマウイルスを排除する効果はないため、性交渉の経験がない時期にワクチン接種を済ませることが望ましいです。
子宮頸がんワクチンは、同じ種類のワクチンを2回もしくは3回接種します。ガーダシルとサーバリックスの接種間隔は次のとおりです。
| ワクチン名 | 1回目 | 2回目 | 3回目 |
|---|---|---|---|
| ガーダシル | 0か月 | 1回目の2か月 | 1回目の6か月後 |
| サーバリックス | 0か月 | 1回目の1か月後 | 1回目の6か月後 |
シルガード9は1回目の接種が14歳以下ならば2回、15歳以上ならば3回受ける必要があります。具体的な接種間隔は次のとおりです。
| 1回目の接種時期 | 1回目 | 2回目 | 3回目 |
|---|---|---|---|
| 14歳以下 | 0か月 | 1回目の6か月後 | なし |
| 15歳以上 | 0か月 | 1回目の2か月後 | 1回目の6か月後 |
十分な効果を得るためにも、子宮頸がんワクチンは接種すべき時期やタイミングを守りましょう。
公費で接種できる
定期接種の対象であれば、子宮頸がんワクチンを無料で接種できます。
対象年齢外の方でも子宮頸がんワクチンの接種は可能ですが、費用は全額自己負担となるため注意が必要です。
子宮頸がんワクチンを公費で接種できる期間には限りがあるため、対象となる機会を逃さないことをおすすめします。
ワクチン接種と定期検診の両方が大切
ワクチン接種はヒトパピローマウイルスの感染予防には効果的ですが、子宮頸がんの発症を完全に抑えられるわけではありません。
そのため、ワクチン接種後には定期検診を続けることが大切です。
具体的には、20歳を超えたら2年に1回のペースで子宮頸がん検診を受けるよう推奨されています。
ワクチン接種でウイルス感染を予防し、がんの疑いを定期的に調べることで、子宮頸がんを早期発見早期治療できる可能性が高まります。
子宮頸がんワクチンで後悔しないために知っておくべき副作用・後遺症

子宮頸がんワクチンを接種すると、50%以上の割合で接種部位に疼痛が生じるとされています。
ごく稀に呼吸困難や意識低下などの重篤な症状が起こることもあるため、接種を控えるべきケースや必要な対策を事前に確認すべきです。
子宮頸がんワクチンで起こり得る副作用や発生率、理解しておくべき知識について詳しく解説します。
一般的な症状と発生率
子宮頸がんワクチンの接種後によくみられる副作用と、それぞれの発生頻度の一覧表は次のとおりです。
| 項目 | 50%以上 | 10~50%未満 |
|---|---|---|
| サーバリック | 疼痛、赤み、腫れ、疲労 | かゆみ、腹痛、頭痛、関節痛など |
| ガーダシル | 疼痛 | 紅斑、腫れ |
| シルガード9 | 疼痛 | 紅斑、腫れ、頭痛 |
ワクチン接種部位の痛みは、半数以上の方にみられる症状のため過度な心配は不要です。
症状が気になる場合は無理をせず、落ち着くまで安静に過ごすとよいでしょう。
重篤な症状と発生率
子宮頸がんワクチンを接種すると1%未満の割合で、次のような症状がみられる場合があります。
| サーバリック | 知覚異常、感覚鈍麻、全身の脱力 |
|---|---|
| ガーダシル | 筋骨格硬直、硬結、出血など |
| シルガード9 | 嘔吐、硬結、出血など |
また、ごく稀に次のような重篤な症状があらわれたという報告もあります。
| 病名 | 起こり得る症状 | 報告頻度 |
|---|---|---|
| アナフィラキシー | 呼吸困難やじんましんなどの重いアレルギー症状 | 約96万接種に1回 |
| ギラン・バレー症候群 | 両手や両足に力が入りにくくなる | 約430万接種に1回 |
| 急性散在性脳脊髄炎 | 頭痛、嘔吐、意識低下など | 約430万接種に1回 |
| 複合性局所疼痛症候群 | 外傷がきっかけで慢性的な痛みが生じる | 約860万接種に1回 |
万が一の事態に備えて、ワクチン接種後は30分程度様子を見て、副反応が生じていないことを確認してから医療機関を出るほうがよいでしょう。
過去に予防接種でアレルギーを起こした経験がある方は、必ずワクチンを接種する前に医師に申告してください。
接種を控えるべきケースと後悔しないための対策
次のような要因に該当する方は、子宮頸がんワクチンの接種を慎重に検討する必要があります。
- 血小板が減少している、出血が止まりにくい
- 心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患、発育障がいなどの疾患がある
- 予防接種から2日以内に発熱した経験がある
- けいれんの既往がある
- 妊娠中、または妊娠の可能性がある
- ワクチン接種や怪我のあとに痛みが長引いた経験がある
上記に該当する方は無申告でのワクチン接種は控えて、必ず事前に医師に詳細を伝えましょう。
健康状態に問題がない方でも、子宮頸がんワクチンの接種後は念のため次のような対策を講じることをおすすめします。
- 注射直後に強い痛みやしびれを感じる場合はすぐに伝える
- 接種後は30分程度安静に過ごす
- 接種当日の激しい運動は避ける
- 接種後に異常が生じた場合はすぐに医療機関を受診する
ワクチン接種後に気になる症状が生じた際は、些細なことでも遠慮せず医師に相談しましょう。
子宮頸がんワクチンを接種する際の流れ

子宮頸がんワクチンを接種するまでの流れは自治体により若干違いがありますが、主に次のような流れで進めます。
- 予約
- 医師の診察
- ワクチン接種
ワクチン接種後には、経過観察が必要です。ステップごとに、どのようなことをおこなうのか具体的に解説します。
1:予約
定期接種の対象の方は、自治体の公式サイトで子宮頸がんワクチンの定期予防接種に協力している医療機関を調べて予約をしましょう。
基本的に、対象者にはあらかじめ予診票が送付されます。
届いていない、紛失したなどの理由で手元に予診票がない場合、発行手続きが必要になることがあるため自治体に確認してください。
2:医師の診察
予約当日は、ワクチン接種の前に健康状態や疾患の有無の確認をします。
緊張や痛みによりワクチン接種後に失神するケースもあるため、不安を感じる場合は遠慮せずに医師や看護師に相談し、リラックスした状態で接種を受けましょう。
3:ワクチン接種
子宮頸がんワクチンは筋肉注射です。主に三角筋に注射するため、肩のあたりまで露出しやすい服装を選ぶとよいでしょう。
ワクチン接種直後はすぐに帰宅せず、30分ほど安静に過ごして異変が生じないか確認します。
万が一に備えて、子宮頸がんワクチンの接種は保護者が付き添える日におこなうことを推奨します。
4:経過観察
帰宅後に副反応が出る可能性もあるため、ワクチン接種後はゆっくり過ごして経過を観察しましょう。
高熱、けいれん、持続的な激痛などの症状が出た場合には、すぐに接種を実施した医療機関を受診してください。
マイクロCTC検査は全身のがんリスクを検査可能
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子宮頸がん検診では、内診台に上がり子宮頸部から細胞を採取する必要があるため、気が進まないと感じる方も多いでしょう。
検査内容に抵抗がある方には、1回5分の採血のみで血液がんを除く全身のがんリスクを判定できるマイクロCTC検査がおすすめです。
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万が一のアフターフォローも万全
万が一、マイクロCTC検査でがん細胞が検出された場合には、センター長の太田医師による無料相談が受けられます。
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さらに、精密検査後のフォローも充実しており、画像診断でがんの疑いが見つかった方に対しては、適切な医療機関への紹介状を作成します。
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そのため、希望する方には高濃度ビタミンC点滴を紹介しています。
がん細胞が見つかった際の不安は避けられないからこそ、アフターフォローが万全なマイクロCTC検査の利用をおすすめします。
全国の提携クリニックで受けられる
マイクロCTC検査を受けられる提携クリニックは、全国に200軒以上あります。
自宅や職場の近くに提携クリニックがなくても、マイクロCTC検査は1回5分の採血のみで終了するため、外出先や出張先などでも受けやすいです。
検体は検査センターで専門技師が確認するため、クリニックにより検査精度に差が生じることがなく、どの地域でも精度が安定した検査が受けられます。
地方在住でも先進的ながん検診を受けたい方は、公式サイトでアクセスのよい提携クリニックを検索してみるとよいでしょう。
子宮頸がんワクチンに関するよくある質問

最後に、子宮頸がんワクチンに関するよくある3つの質問に回答します。
キャッチアップ接種の詳細やワクチンに関する相談窓口について知りたい方、定期接種の対象年齢が過ぎてもワクチンを接種できるのか気になる方は、ぜひ参考にしてください。
キャッチアップ接種とは?
キャッチアップ接種とは、子宮頸がんワクチンの接種推奨を控えていた時期に定期接種の対象だった方に対して提供される公費による接種です。
公費での接種は、次の条件を満たす女性が対象となります。
- 平成9~19年度生まれ
- 3回のワクチン接種を済ませていない
- 2025年3月末までに1回以上ワクチンを接種している
キャッチアップ接種の対象となる方は、残りのワクチン接種を無料で受けられます。
ただし、公費での接種は2026年3月末までとなるため、該当する方は期間内に受けることをおすすめします。
ワクチンに関する相談窓口は?
子宮頸がんワクチンに関する相談は、相談内容により適切な窓口が異なります。具体的には、次の表のとおりです。
| 窓口 | 主な相談内容 |
|---|---|
| 接種を担当した医師、かかりつけの医師 | ワクチン接種後の異常や体調不良 |
| 各都道府県に設置された相談窓口 | ワクチンに関する不安や疑問日常生活の中で生じるワクチンに関する困りごと |
| 厚生労働省 予防接種相談窓口 | 子宮頸がんワクチンや性感染症全般に関する相談 |
| 各市町村の予防接種担当部門 | 予防接種による健康被害救済に関する相談 |
上記の表を確認しても適切な相談先がわからないときは、市町村の予防接種担当部門に問いあわせるとよいでしょう。
また、厚生労働省が公式サイトに掲載している子宮頸がんワクチンに関するQ&Aも、悩み解決に役立ちます。
定期接種の対象年齢を過ぎても接種できる?
定期接種の対象年齢を過ぎても、子宮頸がんワクチンは接種できます。ただし、任意接種となるため費用は全額自己負担です。
任意接種を希望する方は近隣の医療機関に連絡して、接種可能なワクチンの種類や費用の詳細を確認するとよいでしょう。
まとめ

子宮頸がんワクチンは、子宮頸がんの主な原因であるヒトパピローマウイルスへの感染予防に高い効果が期待できるワクチンで、定期接種の対象年齢であれば無料で受けられます。
すでに感染したウイルスを除去する作用はないため、性交渉の経験がない時期に決められたスケジュールを守り接種を済ませることが望ましいです。
子宮頸がんワクチンの接種後は、定期検診の受診も欠かせません。
しかし、子宮頸がん検診では内診台に上がり子宮頸部から細胞を採取する必要があり、抵抗を感じる女性も多いでしょう。
より手軽な検査で子宮頸がんのリスクを調べたい方には、悪性度の高いがん細胞を高い精度で捕捉できるマイクロCTC検査の活用がおすすめです。
1回5分の採血のみで血液がんを除く全身のがんリスクをまとめて判定でき、さまざまながんの早期発見に役立ちます。
提携クリニックは全国に180件以上あるため、興味のある方は公式サイトで最寄りの提携クリニックを確認してみるとよいでしょう。



