糖尿病と膵臓がんには密接な関係があり、膵臓がんが原因で糖尿病を発症するケースと、糖尿病が膵臓がんのリスク因子になることがあります。
糖尿病によりインスリンが過剰に分泌されたり、高血糖状態が続いたりすると、膵臓がんのリスクが高まるため対策が必要です。
本記事では、膵臓がんと糖尿病の関係性について詳しく解説します。
また、膵臓がんのリスクを高める原因や予防法、膵臓がんの早期発見に効果的な検査もあわせて紹介します。
膵臓がんを発症しないか不安な糖尿病患者の方、膵臓がんの詳細を知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
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膵臓がんと糖尿病の関係性とは?

膵臓がんと糖尿病は、互いに悪い影響を与えあう関係性にあります。
糖尿病は膵臓がんの主な原因の一つで、糖尿病発症から1年以内、または糖尿病が急激に悪化したあとに膵臓がんが見つかりやすいです。
一方で、膵臓がんが原因で糖尿病を発症するケースもあります。
膵臓がんと糖尿病が、それぞれどのような影響を与えているのか詳しく解説します。
膵臓がんで糖尿病を発症する
膵臓がんが原因でインスリンの分泌が正常におこなえなくなると、糖尿病を発症するケースがあります。
そもそも糖尿病とは、インスリンの働きが不十分になり、血糖値の高い状態が続く病気です。
血糖値コントロールに必要なインスリンは膵臓で作られているため、膵臓がんにより膵管が圧迫されると、インスリンの分泌量が不十分となり、糖尿病の発症につながります。
糖尿病が膵臓がんのリスクを高める
2型糖尿病患者の膵臓がん発症リスクは、糖尿病を罹患していない方の1.94倍です。
糖尿病患者が膵臓がんを発症するタイミングとして最も多いのは、糖尿病発症から1年未満です。
また、急激に糖尿病が悪化したあとに膵臓がんが発見されるケースも多い傾向にあります。
ただし、膵臓がんのリスクを高めているのは糖尿病のみではなく、糖尿病によるインスリンの過剰分泌や炎症、糖尿病の原因となる肥満の影響も大きいと考えられます。
糖尿病が膵臓がんのリスクを高める理由

糖尿病により生じるインスリンの過剰分泌や高血糖、代謝の異常などは膵臓がんの発生を促すことがあります。
それぞれどのような影響を及ぼすのか、詳しく解説します。
インスリンの過剰分泌
インスリンには、がん細胞の増殖やがん転移を促進する作用があります。
糖尿病によりインスリンの作用が低下すると、膵臓からインスリンが追加で分泌され、がんの発生や進行が促されることがあります。
インスリンによる影響は、膵臓がんのみに限りません。大腸がんや肝臓がんにも悪影響を与える可能性があるため、糖尿病患者は膵臓がん以外のがんにも注意が必要です。
高血糖による細胞へのダメージ
高血糖によりダメージを受けた細胞は、がん細胞化する可能性があるため、膵臓がんのリスクが高まります。
血糖値が高い状態を改善する過程で、体内では活性酵素が過剰に生成されます。
活性酵素とは細胞を傷つけたり、酸化させたりする作用がある物質です。
高血糖状態のときに過剰に生成された活性酵素が膵臓の細胞を傷つけると、膵臓がんの発症につながることがあります。
実際に、早期すい臓がんの方の血液中にでは酵素の異常活性化が見られています。
代謝の異常
糖尿病による代謝の異常が炎症や免疫低下を引き起こすと、膵臓がんのリスクを高める結果につながることがあります。
インスリンの働きが低下すると、次のような悪循環が生じます。
- グリコーゲンが正しく作り出されなくなる
- ブドウ糖が中性脂肪として蓄積される
- 中性脂肪の蓄積が続くと肥満になる
- 脂肪細胞からインスリンの作用を妨げる物質が分泌される
- インスリンの働きがさらに低下し代謝異常に陥る
脂肪細胞からは炎症反応を促す物質も分泌されるため、炎症により細胞が傷つくことで、がん細胞化するリスクが高まります。
また、インスリンが正しく作用せず血糖値が高い状態が続くと免疫が低下し、がん細胞を排除できなくなる可能性もあります。
代謝異常の過程でさまざまな悪影響が生じ、がんの発生が促されることがあるため、糖尿病は適切な治療が必要です。
膵臓がんリスクを高める糖尿病以外の原因

糖尿病以外に膵臓がんのリスクを高める原因には、喫煙や飲酒、肥満、加齢などが挙げられます。
また、歯周病と糖尿病も悪影響を与えあうため、放置すると膵臓がんのリスクを高めるかもしれません。
糖尿病以外に膵臓がんのリスクを高める原因について、詳しく解説します。
喫煙
喫煙は、膵臓がんの発症にも影響します。
非喫煙者の膵臓がん発症リスクを1とした場合、男性喫煙者は1.59倍、女性喫煙者は1.81倍リスクが上昇します。
また、(1日の喫煙本数÷20本)×喫煙年数で求められる累計喫煙量が10上がるごとに、男性の膵臓がんリスクは6%上昇するため、喫煙歴が長い方はとくに注意が必要です。
1日の喫煙本数ごとに、累計喫煙量が10上昇するまでにかかる年数の目安をまとめた表は次のとおりです。
| 項目 | 累計喫煙量10 | 累計喫煙量20 | 累計喫煙量30 |
|---|---|---|---|
| 1日10本喫煙 | 20年 | 40年 | 60年 |
| 1日15本喫煙 | 13年4か月 | 26年8か月 | 40年 |
| 1日20本喫煙 | 10年 | 20年 | 30年 |
1日の喫煙本数が多いほど、累計喫煙量が10上昇するまでにかかる年数は短くなるため、可能な限り早いタイミングでの禁煙を推奨します。
また、禁煙から5年経過すると非喫煙者と同程度まで膵臓がんの発症リスクが低下したというデータもあり、喫煙ががんに大きな影響を与えることがわかります。
飲酒
過度な飲酒は、膵臓がんの発症リスクを高める原因となります。1日のアルコール摂取量が23gを超える方は飲酒量の見直したほうがよいでしょう。
アルコール摂取量ごとに、膵臓がんリスクを非飲酒者と比較した表は次のとおりです。
| 1日のアルコール摂取量 | 膵臓がんリスク |
|---|---|
| 23g以下 | 0.99倍 |
| 23~46g | 1.26倍 |
| 46g以上 | 1.57倍 |
アルコール摂取量を日本酒に換算すると、23gは1合、46gは2合分です。
23g以下の飲酒量では、非飲酒者の膵臓がんリスクとほぼ変わりません。
そのため、過度な飲酒習慣がある方は、飲酒量を見直し、適量の摂取を心がけましょう。
肥満
BMIやウエスト周囲が増加すると、膵臓がんリスクが上昇するため、健康的な体型を保つことが大切です。
膵臓がんのリスクは、体重と身長から算出できるBMI値が5上昇すると1.10倍、ウエスト周囲が10cm増加すると1.11倍上昇します。
BMI5㎏/㎡増加に伴い増える体重を、身長ごとにまとめた表は次のとおりです。
| 身長 | BMIが5増加する際に増える体重 |
|---|---|
| 160cm | 約12.8㎏ |
| 165cm | 約13.61㎏ |
| 170cm | 約14.45㎏ |
| 175cm | 約15.31㎏ |
また、BMI30を超える男性はBMI23~24.9の男性よりも、膵臓がんリスクが1.71倍になるため、ダイエットを推奨します。
日本肥満学会はBMI18.5~25.0を普通体重と判定していますが、国立がん研究センターが推奨するBMI値は次のとおりです。
- 男性 BMI21~27
- 女性 BMI21~25
がんによる死亡リスクが低い値のため、ダイエットする際は上記の数値を踏まえて目標体重を設定しましょう。
歯周病
歯周病は、膵臓がんのリスクを高める糖尿病の発症や進行を促します。
また、歯周炎の原因菌が膵臓がんの促進にかかわるという研究結果もあるため、適切な治療が必要です。
さらに、歯周病にかかわる2種類の細菌が、膵臓がんの発症リスクを50%増加させると報告している研究もあります。
ただし、対象者が外国人で限定的であるため、日本人でも同じ結果になるのか、現時点では明確ではありません。
加齢
膵臓がんの発症リスクは、男女ともに50歳を超えると一気に上昇します。
膵臓がんの年齢階級別発症率は、男女ともに49歳まではほぼ横ばいですが、50歳以降は次の表のように上昇します。
| 年齢 | 男性 | 女性 |
|---|---|---|
| 50~54歳 | 16.7 | 10.5 |
| 55~59歳 | 29.8 | 19.2 |
| 60~64歳 | 47.9 | 29.8 |
| 65~69歳 | 73.1 | 49 |
| 70~74歳 | 105.1 | 75.2 |
| 75~79歳 | 140.5 | 100.2 |
| 80~84歳 | 149.1 | 122 |
| 85~89歳 | 164.2 | 141.1 |
| 90~94歳 | 163.8 | 153.5 |
| 95~99歳 | 167.6 | 155.9 |
| 100歳以上 | 210 | 117.3 |
加齢に伴い膵臓がんの発症リスクは急上昇するため、症状がなくても定期的に検診や検査を受けることを推奨します。
糖尿病の方が膵臓がんを予防する方法

生活習慣の改善や血糖値のコントロールは、肥満やインスリンの過剰分泌対策につながるため、膵臓がんの予防が期待できます。
糖尿病の方は膵臓がんの発症リスクが高いことを踏まえ、定期的に検診や検査を受けるとよいでしょう。
糖尿病の方が実践すべき、膵臓がんを予防するための3つの方法を解説します。
生活習慣を改善する
生活習慣の見直しは膵臓がんの予防に加えて、糖尿病の改善にも効果が期待できます。
運動不足や不規則な食事は、肥満につながりやすいため改善が必要です。
日々の生活に適度な運動を取り入れ、栄養バランスが整った食事を3食規則正しく食べましょう。
運動習慣がない方は、ウォーキングやヨガなど無理のない動きからはじめて、慣れてから少しずつ運動時間や負荷を増やしていくと継続しやすいです。
糖質に加えて、脂質や塩分の摂りすぎは避け、不足しがちな食物繊維やたんぱく質、カルシウム、鉄の摂取を意識すると栄養バランスが整いやすいです。
血糖値をコントロールする
高血糖の状態が続くと膵臓がんのリスクが高まるため、血糖値のコントロールを心がけましょう。
食事は食物繊維、たんぱく質、炭水化物の順番で食べると、血糖値の上昇が緩やかになります。
腸内環境の改善や有酸素運動も、血糖値のコントロールに効果的です。
腸内環境の改善には海藻やきのこ類、納豆や味噌などの発酵食品が、有酸素運動には食後30分以内のウォーキングがおすすめです。
血糖値のコントロールは、膵臓がんの発生や促進に影響を与えるインスリンの過剰分泌を防ぐことにつながります。
定期的に検診・検査を受ける
糖尿病の方は膵臓がんのリスクが高いことを考慮し、自覚症状がなくても膵臓がんの検診や検査を定期的に受診すべきです。
膵臓がんは初期症状が出にくく、初期の段階から転移しやすい特徴があります。そのため、症状が出てからの受診では、がんが進行している可能性が高いです。
膵臓がんは早期発見により効果的な治療の幅が広がるため、いち早く気付けるよう症状がない状態でも定期的な受診を推奨します。
膵臓がんが心配な方にマイクロCTC検査がおすすめ
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膵臓がんを発症しないか不安な方には、高精度でがん細胞を捕捉できるマイクロCTC検査がおすすめです。
検査は1回5分の採血のみで、受けられる提携クリニックは全国各地にあります。
がん細胞が見つかった場合のアフターフォローも充実しているため、万が一のときも安心です。
膵臓がんの早期発見にマイクロCTC検査をおすすめする3つの理由について、詳しく解説します。
採血のみで全身のがんリスクを判定
マイクロCTC検査は1回5分の採血のみで、血液がんを除く全身のがんリスクをまとめて判定できるため、触診や画像検査を受ける必要がありません。
通常、全身のがんの有無を調べる場合、複数の検査をおこなうため時間がかかるうえ、前日からの食事制限が必要なこともあります。
一方、採血のみで済むマイクロCTC検査は事前準備の必要がなく、短時間で全身のがんリスクを調べられるため、仕事や家事の合間でも受けやすいです。
膵臓がんを含む複数のがんリスクを効率よく調べたい方、時間の確保が難しく検査を受けられなかった方には、マイクロCTC検査がおすすめです。
万全のアフターフォロー体制で安心
マイクロCTC検査でがん細胞が見つかった場合、センター長の太田医師に無料相談ができます。
太田医師は代々木ウィルクリニックに在籍していますが、オンライン面談にも対応しているため、遠方在住の方も相談できます。
無料相談では過去1年間の検査歴をヒアリングしたうえで、必要な精密検査のアドバイスが受けられるため、検査方法がわからない方でも安心です。
精密検査の結果、がんの疑いが見つかった際には医療機関への紹介状作成、見つからなかった場合には民間療法の紹介が受けられます。
自身にがんが見つかると、動揺する方が多いでしょう。不安がつきものだからこそ、アフターフォローが充実しているマイクロCTC検査の検討を推奨します。
全国の提携クリニックで検査が可能
マイクロCTC検査に対応している提携クリニックは全国に180件以上あるため、どの地域に住んでいても、精度が維持された高品質で先進的ながん検診が受けられます。
受けたい検査を実施している医療機関が限られていると、居住地次第では受けたくても受けられず、諦めざるを得ないこともあります。
しかし、マイクロCTC検査は提携クリニックが全国各地にあるため、アクセスのよい受診先を見つけやすいです。
自宅付近で見つからない場合でも、負担が少なく短時間で済むマイクロCTC検査ならば、出張先や旅行先でも隙間時間に受診可能です。
これまで、希望のがん検診に対応している医療機関が見つからず検診を諦めていた方は、マイクロCTC検査の公式サイトで提携クリニックを検索してみるとよいでしょう。
膵臓がんと糖尿病に関するよくある質問

最後に、膵臓がんと糖尿病に関するよくある3つの質問に回答します。
膵臓がんの余命や生存率について知りたい方、膵臓がんの初期症状や痛みの有無が気になる方は、ぜひ参考にしてください。
膵臓がんの余命・生存率は?
膵臓がんの生存率は、発見時のステージにより大きく異なります。
膵臓がんの生存率を、ステージごとにまとめた表は次のとおりです。
| 1年生存率 | 2年生存率 | 3年生存率 | 4年生存率 | 5年生存率 | |
|---|---|---|---|---|---|
| ステージ1 | 79.3% | 65.8% | 57.8% | 52.3% | 49.4% |
| ステージ2 | 68.0% | 43.9% | 31.3% | 24.7% | 20.8% |
| ステージ3 | 52.7% | 24.5% | 13.3% | 8.1% | 5.8% |
| ステージ4 | 22.4% | 7.1% | 3.3% | 2.0% | 1.5% |
ステージ4の生存率は決して高いとは言えませんが、薬物療法や放射線療法により余命が延びた例もあります。
治療の効果が十分に得られれば余命の延長は期待できるため、生存率ばかりに捉われず、前向きに治療を継続しましょう。
膵臓がんの初期症状は?
膵臓がんは、初期症状がほぼありません。
主な初発症状はお腹や背中の痛み、体重減少、黄疸などですが、症状が出る段階ではすでにがんが進行しているケースも多いです。
膵臓がんに痛みはある?
膵臓がんを発症すると、お腹や背中に痛みが生じることがあります。
痛みはがんの浸潤または転移により、周辺の臓器や神経が圧迫されることで生じます。
そのため、がんが進行し臓器や神経への影響が大きくなると、痛みが増す可能性が高いです。また、がんによる痛みには持続性があり、自然治癒は見込めません。
鈍い痛みが疼くようなズキズキした痛みや、電気が走るような強い痛みに変わる場合は、がんの進行が疑われます。
まとめ

糖尿病と膵臓がんは、互いに影響し合う密接な関係性にあります。
糖尿病が膵臓がんのリスクを高めることもあれば、膵臓がんが原因で糖尿病を発症するケースもあります。
糖尿病の方は膵臓がんのリスクが高いため、肥満につながるような生活習慣を改善し、血糖値のコントロールに効果的な方法に取り組むことが大切です。
また、対策と並行して無症状でも定期的にがん検診を受診すべきです。
症状がないと検診に行きにくい、大腸がんや肝臓がんのリスクも調べたいなどの希望がある方には、マイクロCTC検査を推奨します。
1回5分の採血のみで、血液がんを除く全身のがんリスクを判定でき、触診や画像検査では見落としやすい初期の小さながんの発見にも効果が期待できます。
興味のある方は、公式サイトから最寄りの提携クリニックを検索してみるとよいでしょう。



