抗がん剤はがん細胞の増殖抑制や腫瘍の縮小に効果が期待できますが、さまざまな要因により効かなくなることがあります。
順調だった治療の効果がなくなると余命が近いのではと不安になる方もいるでしょう。
しかし、余命が短いから抗がん剤が効かないわけではなく、対処次第で再び抗がん剤の効果が得られるようになる可能性はあります。
また、治療をやめるとがんの進行が早まる恐れもあるため、抗がん剤が効かなくなった場合でも継続するか否かは慎重に検討したほうがよいでしょう。
本記事では、抗がん剤治療を途中でやめたらどうなるのか詳しく解説します。
余命への影響や抗がん剤をやめたいときの対処法を知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
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抗がん剤は効かなくなる場合がある?

一度は効果が得られていた抗がん剤でも、治療中に効かなくなる可能性はあります。
効いていた薬が効かなくなると、自身の状態が悪化したのかと不安になることもあるでしょう。
しかし、余命が近いために効果が得られないわけではありません。抗がん剤が効かなくなる理由や余命との関係について、詳しく解説します。
抗がん剤は効かない可能性がある
薬剤耐性と呼ばれる現象が起こると、以前は効いていた抗がん剤の効果が得られなくなる可能性があります。
がん細胞は抗がん剤治療の途中で、薬の作用を妨害する仕組みを獲得する場合があります。
たとえば、がん細胞が抗がん剤の取り込みや活性化を阻害したり、排出を促したりするようになると、抗がん剤の効果は十分発揮されません。
また、がん細胞は抗がん剤が攻撃するたんぱく質の形や性質を変化させることで、抗がん剤からの攻撃を回避します。
薬剤耐性が生じると抗がん剤の効果は期待できなくなるため、薬の種類や治療法の見直しが必要です。
余命が近いわけではない
抗がん剤はさまざまな要因により効かなくなる可能性があるため、治療の効果を得られなくても余命が近いのでは、と不安になる必要はありません。
薬剤耐性以外では次のような要因により、抗がん剤の効果が得られなくなることがあります。
- がん幹細胞の影響
- 血行不良
がん幹細胞は、がん細胞を生成する能力があります。
化学療法や放射線にも耐えられる可能性が高く、完全に消滅させることは難しいです。
また、細胞内に侵入した抗がん剤を外に排出する力も非常に強いため、抗がん剤の効果が十分発揮されないケースがあります。
さらに、がん細胞の周辺にある血管には血栓ができやすく、血流が悪化すると抗がん剤の運搬が不十分になり、効果が弱まる可能性もあります。
抗がん剤が効かなくなった場合でも、過度に悲観せず今後の治療方針を医師と相談するとよいでしょう。
抗がん剤治療を中止する基準

医師が抗がん剤治療の中止を提案する場合、副作用の重症化や体調の悪化により治療の継続が困難と判断している可能性があります。
また、有効な抗がん剤が見つからないときには、抗がん剤治療の中止を検討すべきです。ほかには、患者自身が抗がん剤治療の中止を強く希望するケースもあるでしょう。
抗がん剤治療を中止する4つの基準について、詳しく解説します。
有効な抗がん剤がない
抗がん剤の効果は長期間持続するとは限らないため、十分な効果が得られなくなった場合には治療の中止を検討する必要があります。
抗がん剤の効果が発揮されない状態で治療を継続しても、がんの進行を止められないため、異なる抗がん剤への変更が必要です。
しかし、有効な抗がん剤がみつからない場合には、無理に治療を続けるより一度中止して治療方針を見直したほうがよいでしょう。
副作用が重症化している
抗がん剤治療をおこなうとさまざまな副作用が生じる可能性が高く、重症化すると治療の継続が難しくなります。
たとえば、白血球が減少すると感染症を起こしやすくなるため、治療の中止が提案されることがあります。
また、血中の酸素濃度が低くなりやすい間質性肺炎の症状がみられる場合も、抗がん剤治療を中止する可能性が高いです。
ほかには、肝機能や腎機能の低下、手足の痺れ、強い吐き気などの症状も体調を悪化させる可能性があるため、注意が必要です。
体調が悪化して治療を継続できない
抗がん剤治療中に体調が著しく悪化する場合にも、治療の中止を提案されやすいです。
歩き回ることが困難で1日の大半を安静にして過ごす、体を思うように動かせないなどの状態が続くと、抗がん剤治療の継続は難しいでしょう。
患者自身の希望
患者自身の強い希望で、抗がん剤治療を途中で中止するケースもあります。
抗がん剤治療中に、副作用により生活の質が大きく低下したり、経済的な理由で継続が困難になったりする可能性は十分あります。
治療を続けることで不安やストレスばかりが募るようであれば、抗がん剤治療の中止と治療方針の変更を希望する旨を医師に伝えるとよいでしょう。
抗がん剤治療を途中でやめたらどうなるの?

抗がん剤治療を途中でやめた場合の影響は、使用する抗がん剤やがんの種類、やめた理由、患者の状態によりさまざまです。
抗がん剤治療を途中でやめたらどうなるのか、詳しく解説します。
がんの状態による違い
がんの種類や使用した抗がん剤の種類などにより、抗がん剤治療を途中でやめた際の影響は大きく異なります。
たとえば、膵臓がん患者の生存期間中央値を抗がん剤治療の有無で比較した研究では、次のような結果が報告されています。
- 抗がん剤治療あり:22.8か月(ゲムシタビン単独)
- 抗がん剤治療なし:20.2か月
別の研究では、S-1を用いた抗がん剤治療をおこなった膵臓がん患者の生存期間中央値は46.5か月と報告されました。
上記の研究結果から、膵臓がんにおいては抗がん剤治療を途中でやめた場合、生存期間が短くなる可能性があることがわかります。
また、抗がん剤の種類により、生存期間の変動に差が生じるとも考えられます。
すべてのがんに共通するとはいえませんが、抗がん剤治療を途中でやめることで生存期間に影響が出る可能性はあるでしょう。
中止の理由による違い
抗がん剤による副作用が重症化したことを理由に治療を中止した場合、回復後に治療を再開できれば余命の延長につながる可能性があります。
一方、薬剤耐性により抗がん剤の効果が得られなくなり治療を中止したケースでは、ほかに有効な治療法がないと余命が短くなる可能性が高いでしょう。
ただし、がんの進行スピードは患者の免疫力や体力、がんの状態などにより異なるため、抗がん剤治療を中止したら必ず余命が短くなるとは言い切れません。
抗がん剤治療をやめたいと感じた場合の対処法

抗がん剤治療をやめたいと感じたときには、免疫療法や緩和ケアを選択肢に入れるとよいでしょう。
また、治療期間や投与量を抑える、抗がん剤の種類を変えるなどの対処をして治療を継続してみることで、問題を解決できる可能性もあります。
抗がん剤治療をやめたいと感じたときの対処法を4つ紹介します。
治療期間・投与量を抑える
副作用がつらくて抗がん剤治療をやめたいと感じるときには、治療期間や投与量の調整をおすすめします。
抗がん剤が効果を発揮している状況で治療を完全にやめると、副作用は落ち着く一方でがんによる諸症状が強くなる可能性があります。
いきなり抗がん剤治療をやめるのではなく、抗がん剤の投与量を減らす、投与間隔を延長するなどの工夫で副作用を軽減できないか、医師に相談するとよいでしょう。
ただし、治療期間や投与量を抑えることで生じるデメリットやリスクも十分考慮したうえで、慎重に検討しましょう。
ほかの抗がん剤に切り替える
効果に満足できないことを理由に抗がん剤治療をやめたいと感じるときは、抗がん剤の種類を変えて治療を続けてみるとよいでしょう。
薬剤耐性の影響で抗がん剤の効果が十分発揮されていない場合、ほかの抗がん剤への切り替えにより問題を解決できる可能性があります。
一つの抗がん剤が永続的に効くとは限らないため、医師とよく相談して抗がん剤の切り替えも選択肢に入れることをおすすめします。
免疫療法を検討する
抗がん剤治療の継続に限界を感じたら、免疫療法を検討してみてもよいでしょう。
免疫療法とは、自身に備わる免疫力を活性化させて、がん細胞を攻撃する力を高めることを目的とする治療です。
免疫療法には、現時点では効果が証明されておらず自由診療となる治療もあるため、治療法や費用はよく確認する必要があります。
効果が証明された免疫療法では、免疫チェックポイント阻害薬の使用が主流です。
自由診療で受けられる免疫チェックポイント阻害薬の種類は、国立がん研究センターの公式サイトで確認できます。
免疫療法にも副作用のリスクはありますが、抗がん剤による副作用よりも少ない傾向があります。
ただし、どのような副作用がいつ起こるかは個人差が大きいため、あらゆる症状に対応可能な医療機関で治療を受けましょう。
緩和ケアを選択する
抗がん剤治療がつらくなったときには、緩和ケアも有効な選択肢になります。
緩和ケアでは、がんによる身体的苦痛の解決に加えて、がん患者が抱える不安や悩み、ストレスなども和らげるためにさまざまなサポートをします。
緩和ケアは医師と看護師に限らず、管理栄養士や心理士、理学療法士、ケアマネージャーなどの専門家がチームを組んでおこなうことが多いです。
生活の質の向上にもつながる緩和ケアを活用すると、がんの治療中でも落ち着いた気持ちで過ごしやすくなるでしょう。
抗がん剤の効果をマイクロCTC検査で確認
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抗がん剤治療の効果が出ているか確認したいときには、マイクロCTC検査の活用がおすすめです。
マイクロCTC検査は悪性度の高いがん細胞のみを捕捉でき個数まで明示できるため、抗がん剤治療でがん細胞を減らせているかの確認に役立ちます。
マイクロCTC検査の仕組みや特徴、料金などについて詳しく解説します。
マイクロCTC検査の仕組み
マイクロCTC検査は血中に漏れ出た悪性度の高いがん細胞のみを高精度で検出できる検査で、画像検査では見つけにくい小さながんの早期発見に役立ちます。
がん細胞には、上皮性がん細胞と間葉系がん細胞の2種類があり、浸潤や転移を起こす可能性が高いのは運動性を獲得した間葉系がん細胞です。
マイクロCTC検査は、間葉系がん細胞の捕捉を得意とするCSV抗体を活用した検査手法を導入しているため、検出精度が高いです。
また、従来のCTC検査のように検体を海外に輸送する必要がなく、検体の状態を維持したまま国内の自社検査センターで迅速に分析できます。
確かな検査体制を確立したマイクロCTC検査は、信頼できるがん検査といえるでしょう。
検査は1回5分の採血のみ
マイクロCTC検査は1回5分の採血のみで完了するため体への負担が少なく、仕事や家事の合間でも受けやすいです。
採血量はわずか10㏄で、血液がんを除く全身のがんリスクを判定可能です。
複数のがんをまとめて調べる場合には、全身MRI検査やPET-CT検査が有効ですが、いずれの検査も数時間はかかります。
さらに、検査前は絶食しなくてはならず、検査にあわせてスケジュールを調整する必要があります。
一方、マイクロCTC検査ならば特別な準備はありません。結果はマイクロCTC検査の公式サイトで確認できるため、再来院も不要です。
まとまった時間の確保が難しくがん検診を先延ばしにしていた方には、隙間時間でも受けやすいマイクロCTC検査がおすすめです。
料金・クリニック概要
マイクロCTC検査の1回の料金は198,000円(税込)で、提携クリニックは全国に200軒以上あります。
受診を希望する方は、公式サイトから医療機関を選択して予約しましょう。
自宅や勤務地の近くに提携先がない場合でも、マイクロCTC検査は採血のみで再来院が不要のため、外出先や出張先にある医療機関も候補に入れやすいです。
検査結果は原則10日以内に確認可能で、万が一がん細胞が検出された際はセンター長に無料で相談できます。
遠方在住者にはオンライン面談で対応しているため、居住地に関係なく充実したアフターフォローが受けられます。
「抗がん剤治療を途中でやめたらどうなるの?」に関するよくある質問

最後に、抗がん剤治療を途中でやめたらどうなるのか気にしている方の多くが抱く疑問に回答します。
抗がん剤を途中でやめたら元気になるのか、抗がん剤を途中でやめてよかったと思えるケースはあるのか気になる方は、ぜひ参考にしてください。
抗がん剤をやめたら元気になる?
抗がん剤をやめることで、がんの症状が改善し体調が回復するとは断言できませんが、抗がん剤をやめて精神的な安定を感じる方はいます。
ただし、どのような状態を元気と捉えるかは個人差があるため、全員に共通はしないでしょう。
抗がん剤治療をやめると吐き気や倦怠感などの副作用から解放されたり、食欲が回復して食事を楽しめるようになったりするケースがあります。
自身が理想とする生活や過ごし方がある方は、医師に伝えて抗がん剤をやめられるか相談してみてもよいでしょう。
抗がん剤をやめてよかったと感じるケースは?
次のような変化は、抗がん剤をやめてよかったと感じやすいようです。
- 副作用から解放される
- 自由に外出できるようになる
- 抗がん剤をやめてもがんが比較的穏やかに進行する
よかったと感じるケースは人それぞれ異なりますが、心身ともに落ち着いた状態で過ごせたり、生活の質が上がったりすると満足感を得やすいでしょう。
抗癌剤治療は時代遅れ?
抗がん剤治療は現在の主要ながん治療の一つであるため、時代遅れとはいえないでしょう。
薬物療法では抗がん剤を使用する化学療法のほかに、分子標的療法や免疫療法も有効な手段として選択されます。
そのため、新たな治療法の登場により、従来の抗がん剤を用いた治療に対して古い、時代遅れなどの印象を持つ方もいるかもしれません。
しかし、抗がん剤治療は現在でもがん治療の主軸の一つです。
抗がん剤治療が時代遅れと考えるのではなく、医療技術の進化に伴い治療の選択肢が広がり、さまざまなアプローチができる時代に変化していると捉えるとよいでしょう。
まとめ

抗がん剤治療はさまざまな副作用に悩まされたり、途中で効果が得られなくなったりするケースがあり、途中でやめたいと感じる方も珍しくありません。
抗がん剤治療を途中でやめると、生存期間が短くなる可能性はあります。
ただし、患者の体力や免疫力、がんの状態による影響も大きいため抗がん剤をやめても生存期間が変わらない方、もしくは伸びる方もいるでしょう。
抗がん剤治療の継続に限界を感じるときはすぐにやめず、治療期間や投与量を調整したり、ほかの抗がん剤に切り替えたりして治療を続けることをおすすめします。
がんは発見が早いほど治療の負担を減らせるため、早期発見は抗がん剤を使用しない治療の選択肢拡大につながります。
がんは、日本人の2人に1人がかかるといわれる身近な病気です。他人事と思わず、無症状のうちから定期検診を受けましょう。
がん細胞を高精度で検出できるマイクロCTC検査は、画像検査や触診などでは見つけにくい小さながんの発見に効果が期待できます。
複数のがんリスクをまとめて判定できる効率的ながん検査に興味がある方は、マイクロCTC検査の受診を検討するとよいでしょう。



