大田区では、がんの早期発見を目的に7種類のがん検診をリーズナブルな料金で実施しています。
受診を希望する場合、実施医療機関を調べ、直接連絡して予約する必要があります。
期間中でも受付終了となる施設もあるため、必ず大田区の公式サイトで最新情報を確認してから予約しましょう。
本記事では、大田区のがん検診の内容や費用、実施医療機関の調べ方や予約方法について詳しく解説します。
また、大田区のがん検診は対象外となる方向けに、早期発見に役立つおすすめのがん検診もあわせて紹介します。
がん検診について詳しく知りたい大田区在住の方は、ぜひ参考にしてください。
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大田区のがん検診制度について(令和7年度)

大田区ではがんの早期発見を目的に、区内在住の方を対象とした複数のがん検診を手ごろな料金で実施しています。
なかには、無料で受けられる方もいるため、申し込む前に条件をよく確認しましょう。
大田区がおこなうがん検診の実施期間や対象者、費用が無料になる条件について、詳しく解説します。
実施期間・対象者
令和7年度に大田区で実施するがん検診の実施期間と対象者の一覧表は、次のとおりです。
| 検診名 | 対象者 | 実施期間 |
|---|---|---|
| 胃がん検診 (エックス線検査) | 40~49歳 | 令和7年7月1日~令和8年2月28日 |
| 胃がん検診 (内視鏡検査) | 50歳以上 | 令和7年7月1日~令和8年2月28日 |
| 肺がん検診 | 40歳以上 | 令和7年7月1日~令和8年2月28日 |
| 大腸がん検診 | 40歳以上 | 令和7年7月1日~令和8年2月28日 |
| 子宮頸がん検診 | 20歳以上の女性 | 令和7年7月1日~令和8年2月28日 |
| 乳がん検診 | 40歳以上の女性 | 令和7年7月1日~令和8年2月28日 |
| 前立腺がん検診 | 60、65、70歳の男性 | 令和7年6月1日~令和8年3月31日 |
| 喉頭がん検診 | 40歳以上(条件あり) | 令和7年7月1日~令和7年10月31日 |
実施期間と対象者は、検診ごとに異なります。
対象者には検診案内が郵送されますが、6月下旬以降に通知が届いていない方、あるいは5月以降に大田区に転入した対象年齢の方は、健康づくり課へ連絡しましょう。
費用が無料になる方
生活保護受給中の方、中国残留邦人等支援給付受給中の方は、大田区のがん検診料金が全額免除になります。
料金免除の申請時に必要な書類は、次のとおりです。
| 免除要件 | 必要書類 |
|---|---|
| 生活保護受給中の方 | 生活保護受給証明書の原本 |
| 中国残留邦人等支援給付受給中の方 | 本人確認証の写し |
生活保護受給中の方が複数のがん検診を無料で受ける場合、検診ごとに証明書原本の提出が必要です。写しは利用できないため、必要枚数を準備しましょう。
中国残留邦人等支援給付受給中の方は、検診当日に本人確認証の提示が必要です。写しとあわせて忘れずに持参しましょう。
大田区のがん検診内容・費用

令和7年度時点で、大田区では7種類のがん検診を実施しています。
がん検診ごとの検診内容と費用の一覧表は、次のとおりです。
| 検診名 | 検診内容 | 費用 |
|---|---|---|
| 胃がん検診 (エックス線検査) | バリウムによる胃部エックス線検査 | 1,000円 |
| 胃がん検診 (内視鏡検査) | 胃内視鏡検査 | 1,500円 |
| 肺がん検診 | 胸部エックス線検査 | 500円 |
| 大腸がん検診 | 便潜血検査 | 200円 |
| 子宮頸がん検診 | 視診、内診、頸部細胞診 | 偶数年齢 500円 奇数年齢 2,000円 |
| 乳がん検診 | マンモグラフィ検査 | 500円 |
| 前立腺がん検診 | 血液検査 | 500円 |
| 喉頭がん検診 | 間接喉頭鏡検査 ファイバースコープ検査 | 500円 |
検診ごとの詳細を解説します。
胃がん
大田区の胃がん検診は、エックス線検査が1,000円、内視鏡検査が1,500円で受けられます。
エックス線検査は、バリウムの服用が必要です。過去にバリウムでアレルギー反応が出た方は、必ず事前に申告してください。
呼吸器疾患のある方、飲み込む力が弱い方は、バリウムがうまく飲み込めず肺に流れこむ、嚥下事故の可能性が高まるため、不安がある場合は医師とよく相談しましょう。
内視鏡検査は麻酔を使用するため、検査前に同意書の記入が必要です。
検査中にがんの可能性が疑われる病変があった場合、一部を採取し顕微鏡で詳しく調べることがあります。
ただし、病変の検査は助成対象外となり、検診費1,500円とは別で保険診療としての支払いが発生します。
病変検査の必要性は内視鏡で胃の中を観察しないとわからないため、当日はマイナ保険証や資格確認書を忘れず持参しましょう。
肺がん
大田区の肺がん検診自己負担額は500円です。
医師からの質問後、胸部エックス線検査に移ります。2方向から撮影し、必要に応じて喀痰検査もおこないます。
喀痰検査とは、痰に含まれる細胞を調べる検査で、肺がんの発症リスクが高い50歳以上の喫煙者が対象です。
具体的には、1日の喫煙本数×喫煙年数で求められる喫煙指数が600を超える方に対しておこないます。現在は禁煙した方でも、指数が600を超える場合は検査の対象です。
撮影した画像はその場で判定せず、医師会で複数の医師が確認するため、結果が出るまで2~3か月ほどかかりますが、信憑性の高い結果が得られるでしょう。
受診した医療機関に直接問い合わせると、結果が出る時期の目安が分かります。
大腸がん
大田区の大腸がん検診は、問診と便潜血検査がおこなわれ、自己負担額200円で受けられます。
便潜血検査は、腸内での出血有無の確認が目的の検査で、2日分の便を採取して提出します。
検体が劣化すると判定結果に影響する可能性があるため、便を採取するタイミングは検診前日と当日が望ましいです。
生理中に採便すると、経血が混ざり誤判定となるリスクがあります。女性は、生理周期を考慮して予約しましょう。
子宮頸がん
大田区の子宮頸がん検診の料金は年齢により異なり、偶数年齢の方は500円、奇数年齢の方は2,000円です。
年齢で料金が異なるのは令和7年度の検診が対象で、令和8年度は年齢にかかわらず500円の自己負担となります。
内容は、問診、視診、触診、頸部細胞診です。ブラシで頸部をこすり細胞を採取する際に、痛みや出血が生じることがあります。
問診で子宮体がんの可能性が疑われる場合、医師から体がん検診の受診も提案されます。
偶数年齢で500円、奇数年齢で2,000円の追加負担が発生しますが、同意する方は2つの検診の同時受診が可能です。
セットでの受診は希望制ではないため、医師が必要と判断したケースに限定される対応です。
乳がん
大田区の乳がん検診は、500円で受けられます。
40代以上の女性が対象ですが、次のような方は大田区の乳がん検診の対象外となります。
- 妊娠中
- 授乳中
- ペースメーカーを装着している
- 水頭症シャント術を受けた
- 豊胸手術を受けた
検査内容は、2方向のマンモグラフィ検査と視触診です。ただし、視触診をおこなわない医療機関もあるため、実施するか知りたい方は予約時に確認しましょう。
マンモグラフィ検査は、乳房を平らになるまで圧迫して撮影する検査で、痛みを感じる方もいます。
大田区は先着順で、乳がん検診に加え、子宮頸がん検診と大腸がん検診を同時受診できる女性の集団検診も実施しています。
女性の医師、放射線技師が担当する点も集団検診の魅力の一つです。興味のある方は、大田区の公式サイトで詳細を確認し、予約するとよいでしょう。
前立腺がん
大田区の前立腺がんは、500円で受けられます。内容は、問診と血液検査です。
血液検査では、前立腺で作られるたんぱく質の一種である腫瘍マーカーのPSAの値を測定します。
国立がん研究センターが推奨しているPSA値は、次のとおりです。
| 50~64歳 | 3.0ng/mL以下 |
|---|---|
| 65~69歳 | 3.5ng/mL以下 |
| 70歳以上 | 4.0ng/mL以下 |
がんや炎症の影響で前立腺組織が壊れると、血中のPSAが増加します。PSA値が、10.0ng/mLを超える場合は、前立腺がんの疑いが強く、すでに転移している可能性もあります。
ただし、がん以外にも前立腺肥大症や前立腺炎が原因でPSA値が上昇している可能性もあるため、基準値を大幅に超える数値が出た際は、詳しい検査が必要です。
咽頭がん
大田区の喉頭がん検診は、500円の自己負担で受けられます。内容は、問診、間接喉頭鏡検査、ファイバースコープ検査です。
40歳以上の方が対象ですが、次の条件のどちらにも該当しない方は受ける必要はありません。
- 喫煙している、または過去に喫煙していた
- 身近な方が喫煙している、検診する医師がとくに必要と認める
間接喉頭鏡検査は、小さな鏡が付いた専用の器具を口から挿入し、鼻や喉の奥を調べる検査です。さらに、ファイバースコープでも、喉の状態を調べます。
喉頭がんは男性のほうが発症しやすいがんで、主な原因は喫煙と過度な飲酒です。
生活習慣に心当たりがある方には受診を強く推奨しますが、令和7年度の喉頭がん検診は10月で終了しています。
大田区でがん検診を受ける際の流れ

大田区でがん検診を受ける際は、医療機関に直接電話して予約を取る必要があります。
がん検診に対応している医療機関でも、タイミング次第では受付を終了している可能性もあるため、最新情報を確認したうえで予約しましょう。
予約方法や受診の流れ、実施医療機関について解説します。
予約方法・流れ
受診券が届いたら、受けたい検診に対応している医療機関を探します。
医療機関は、大田区の公式サイトにて一覧で掲載されています。病院ごとに対応可能な検診が異なるためよく確認し、直接医療機関へ連絡して予約しましょう。
検診当日の主な持ち物は受診券、保険証、検診費用などです。万が一、受診券を紛失した場合は、事前に申請して再発行する必要があります。
実施医療機関
大田区のがん検診に対応している医療機関は、434件あります。
ただし、1つの病院がすべてのがん検診に対応しているわけではないため、自身が希望する検診を受けられるかの確認が必要です。
また、実施期間内でも受付を終了する場合があります。予約の際は、必ず大田区の公式サイトから最新情報を確認しましょう。
がんの早期発見にマイクロCTC検査がおすすめ
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複数のがんリスクをまとめて調べたい方、大田区のがん検診は対象外の方には、マイクロCTC検査の受診を推奨します。
検査は1回5分の採血のみで負担が少なく、血液がんを除く全身のがんリスクを判定可能です。
早期発見と早期治療の重要性やマイクロCTC検査の詳細を解説するとともに、大田区で受診可能な提携クリニックもあわせて紹介します。
がんは早期発見・早期治療が重要
がんは発見するタイミングが早いほど治療の選択肢が多く、治癒率が高いです。さらに、治療の負担軽減にも大きく影響し、肉体的、精神的、経済的な苦痛も減らせます。
がんが進行し、ほかの臓器やリンパ節へ広がるとがん細胞の完全な除去が難しくなります。
また、効果的な治療が限られたり、副作用やリスクが多い治療が必要になったりするケースも増えるため、患者の負担は非常に大きいです。
一方、浸潤や転移がない初期の段階でがんを発見できると、負担の少ない治療で済むことが多く、日常生活への影響も抑えられます。
自治体で実施している定期的ながん検診は、早期発見に高い効果が期待できますが、対象となるがんの種類や対象者は限られています。
そのため、血液がんを除く全身のがんリスクをまとめて判定できるマイクロCTC検査の活用は、さまざまながんの早期発見、早期治療に効果的です。
検査は1回5分の採血のみで負担が少ない
マイクロCTC検査は1回5分、10㏄の採血のみで、複数のがんの早期発見に役立ちます。
通常のがん検診で全身のがんリスクを調べる場合、視診や触診に加え、画像検査が必要になるケースもあります。
検査が増えるほど、肉体的にも時間的にも負担が大きくなりますが、マイクロCTC検査ならば短時間の採血のみで済むため、仕事や家事の合間でも受けやすいです。
さらに、がん細胞そのものを捕捉するマイクロCTC検査は、視診や触診、画像検査での発見が難しい早期がんの検出にも効果が期待できます。
負担を抑えながら効率的ながん検診を受けたい方には、マイクロCTC検査がおすすめです。
大田区で受診可能なクリニック
大田区でマイクロCTC検査の受診を希望する場合、大田区東海3-2-1大田市場内にある東海渡井クリニックで受けられます。
隣接エリアでは、品川区や目黒区、世田谷区にも提携クリニックがあるため、外出先や勤務地付近でも見つけやすいでしょう。
東海渡井クリニックの対応日や対応時間は、次のとおりです。
| 曜日 | 採血可能時間 |
|---|---|
| 月 | 休診日 |
| 火 | 9~13時 |
| 水 | 9~13時 |
| 木 | 9~13時 |
| 金 | 9~13時 |
| 土 | 9~10時半 |
| 日、祝 | 休診日 |
オンライン予約で空き情報が表示されます。予定がわかり次第、早めに確認するとよいでしょう。
大田区のがん検診に関するよくある質問

最後に、大田区のがん検診に関するよくある3つの質問に回答します。
受診券を紛失した際の対応、検診結果が出るタイミング、要精密検査が出た際の流れについて知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
受診券を紛失した場合はどうすべき?
受診券を紛失した際は、再発行の申請が必要です。
大田区へ問い合わせる場合は、健康づくり課に連絡し、紛失した旨を伝えましょう。
専用フォームに必要な情報を入力する電子申請も可能です。窓口が対応していない時間帯や、移動の合間に申請を済ませたい方には、電子申請がおすすめです。
検診結果はいつわかる?
検診結果がわかるタイミングは、検診の種類や受診した時期により異なります。
なかには、結果の通知まで2か月以上かかるケースもあるため、具体的な時期を知りたい場合は、受診した医療機関に問い合わせましょう。
要精密検査になるとどうなる?
適切な検査を受けて、状態を詳しく調べる必要があります。
要精密検査の通知はがんの疑いがある方への知らせで、がんの確定通知ではありません。そのため、精密検査の結果、良性の病気や異常なしと診断されるケースも多いです。
仮に、がんが見つかったとしても、早期発見は治癒率の向上、治療法の選択肢拡大、負担軽減などに大きな効果があるため、落ち込みすぎる必要はありません。
要精密検査の通知が届いたら、早めに医療機関を受診し状態を確認しましょう。
まとめ

大田区では、7種類のがん検診を手ごろな料金で実施しています。受診券が届いた対象者の方は、大田区の公式サイトで実施医療機関の最新情報を確認し、予約しましょう。
対象年齢外で大田区のがん検診を受けられない方や、複数のがんリスクをまとめて調べたい方には、マイクロCTC検査の活用がおすすめです。
1回5分、10㏄の採血のみで、血液がんを除く全身のがんリスクを判定できる効率的な検査のため、体への負担も少ないです。
大田区のがん検診では調べられない食道がんやすい臓がんのリスクも同時に判定でき、早期発見と早期治療に大きな効果が期待できます。
提携クリニックは大田区に1件、隣接エリアにも数件あります。
高い検出精度で、初期のがん発見にも役立つ検査に興味のある方は、ぜひマイクロCTC検査の公式サイトを確認してください。



