口腔がんになると、口内炎に似た炎症が生じることがありますが、初期の段階では痛みや出血はほぼありません。
日常的な口内炎の原因は、ストレスや栄養不足、免疫力の低下などで、1週間程度で自然治癒するケースが多いです。
一方、口腔がんによる炎症は、がんの進行に伴い痛みが出たり、見た目が変化したりするため、適切な治療が必要です。
本記事では、口腔がんと口内炎の違いや見分け方を解説するとともに、セルフチェック方法や高精度でがん細胞を捕捉するマイクロCTC検査についてもあわせて紹介します。
口腔がんの特徴や、初期症状が少ないがんの早期発見に役立つ方法を知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
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口腔がんとは?

口腔がんとは、舌や歯肉、頬の内側など口の中にできる悪性腫瘍のことです。
初期症状はほぼなく、がんが広がると粘膜の変色や変形、口腔内のしこり、歯のぐらつきがみられる場合があります。
粘膜のただれ、痛みや出血、食事が飲み込みにくいなどの症状は、がんがさらに進行している可能性が高いため、すぐに医療機関を受診すべきです。
口腔がんと口内炎の違いや見分け方に触れる前に、まずは口腔がんの種類や初期症状について詳しく解説します。
口腔がんの種類
口腔がんとは口の中にできるがんの総称で、種類と割合は次の表のとおりです。
| 種類 | 割合 |
|---|---|
| 舌がん | 54.2% |
| 下歯肉がん | 14.5% |
| 上歯肉がん | 9.1% |
| 頬粘膜がん | 9.0% |
| 口腔底がん | 8.9% |
| 硬口蓋がん | 3.0% |
| 口唇がん | 0.9% |
口腔がんの発生頻度は全がんの約1%と少ないですが、近年では罹患率、死亡率ともに増加しています。
初期症状はほぼない
口腔内にがんが発生すると、粘膜の変色や変形、しこり、腫れなどがみられることがありますが、初期は痛みや出血がほぼありません。
そのため、がんの症状とは気付かないケースも多いです。
口内炎のような症状が2週間以上治らない際は、口腔がんの可能性を疑い、医療機関で原因を調べましょう。
口の中は目視でも確認できるため、セルフチェックを習慣にすると早期発見につながります。
口腔がんと口内炎の違い

口腔がんが原因の炎症と、日常生活の中で生じる口内炎には次のような違いがあります。
| 比較項目 | 口腔がんによる炎症 | 口内炎 |
|---|---|---|
| 痛みや出血 | 初期はほぼない がんが進行すると強い痛みや出血を生じる場合がある | しみたり、痛んだりしやすい |
| 主な原因 | がん細胞による炎症 | ストレス、栄養不足、疲労、口腔内の傷、免疫力の低下、入れ歯の不具合、虫歯など |
| 治るまでの期間 | 2週間以上治らないケースが多い | 1週間程度で自然治癒するケースが多い |
口腔がんと日常的な口内炎の発生原因、治療法、治療期間の違いについて、詳しく解説します。
発生する原因
痛みを伴わない腫れやしこりは、口腔がんの発症が原因で生じる症状の一つです。がんが進行すると、痛みや出血も生じます。
一方、口内炎はストレスや疲労の蓄積、栄養不足、免疫力低下、口の中を噛んだ際にできる傷、入れ歯の不具合が主な原因です。
また、過剰な喫煙や飲酒、刺激の強すぎる食事、暴飲暴食も口内炎の発生原因となります。
喫煙と飲酒、入れ歯の不具合は口腔がんの発症リスクにもなるため、改善すると口腔がんと口内炎の両方の予防に効果的です。
治療法・治療期間
初期の口腔がんは、状態にあわせて放射線療法、手術療法、化学療法から適切な治療法を選択します。
浸潤や転移が進むと、複数の治療法を併用したり、緩和ケアを追加したりするケースが多いです。
治療期間は治療法により異なりますが、2週間~3か月程度かかります。
口腔がんは転移や再発が起こりやすく、とくに治療後2年以内に多く発生するため、経過観察が非常に重要です。
治療後1年間は1~2か月に1回程度、そのあとは徐々に間隔を広げながら5年間は定期的に受診しましょう。
一方、日常的な口内炎は1週間程度で自然に治ることが多いです。医療機関が処方する塗り薬の活用は、回復の促進につながります。
口腔がんと口内炎の見分け方

口腔がんになると粘膜の発赤やただれ、腫れなどの症状があらわれることがありますが、初期の段階では痛みはほぼありません。
一方、口内炎は発赤や腫れ、水疱のような症状がみられ、痛みを伴うことが多いです。
口腔がんと口内炎を見分ける際に注目すべき、痛みの有無と見た目の変化について、詳しく解説します。
痛みの有無
初期の口腔がんは痛みがほぼない一方で、口内炎は痛みを伴うケースが多く、食事や会話に影響が出ることもあります。
そのため、早い段階では痛みの有無が、口腔がんか口内炎なのかを見分ける判断材料になります。
しかし、がんの浸潤や転移が進むと鋭い痛みが生じる傾向にあるため、自己判断は難しいです。
以前はなかった痛みを感じるようになったら、口腔がんの進行を疑い、すぐに医療機関を受診しましょう。
見た目の変化
口内炎は、白っぽい潰瘍の周囲が赤くなることが特徴です。大きさは直径2~10 mm程度が多く、時間の経過とともに目立たなくなります。
一方、潰瘍の周囲が赤くない、潰瘍に赤と白が混在する、潰瘍の周りにしこりがある、触れても痛くないなどの状態は、単なる口内炎ではなく口腔がんの可能性が高いです。
また、潰瘍の大きさや色、状態が変化する場合、がんの進行による影響が考えられます。
口内炎の主な特徴と異なったり、見た目が変化したりする際は、口腔外科や頭頚部外科で詳しい検査を受けましょう。
口腔がんのセルフチェック方法

口腔内の状態把握は、口腔がんの早期発見につながるため、週1回を目安にセルフチェックしましょう。
セルフチェックでは、大きめの鏡とガーゼやティッシュを準備して、口内の状態を観察します。
とくに注目すべきは、腫れやしこりの有無、粘膜や舌の色です。
口腔がんをセルフチェックする際の手順、注意して観察すべき症状や状態について、詳しく解説します。
チェックする際の手順
口腔がんのセルフチェックは、次のような手順でおこないましょう。
- 唇の内側、歯肉の外側を観察
- 頬を軽く引っ張り、内側の粘膜を観察
- 歯肉の内側を観察
- 上顎の粘膜の色を観察、指でしこりや肥大の有無を確認
- 舌の上下や側面、口腔底を観察
セルフチェックは、明るい場所で大きめの鏡を使用しておこないます。入れ歯をしている方は、外してから観察しましょう。
舌がんは口腔がんの中で最も割合が高いため、ガーゼやティッシュを巻いた指で優しく舌を挟み、軽く動かしながら状態をよく確認してください。
チェックすべき症状・状態
口腔内を観察する際は、次のような症状や状態がないか注意深く確認しましょう。
- なかなか回復しない腫れやしこりがないか
- 粘膜が赤や白に変色していないか
- 2週間以上治らない口内炎がないか
- 食べたり飲んだりしにくくないか
- 自身に合う入れ歯を使用しているか
紅斑や白斑は、がんになる手前の病変の可能性があります。また、合わない入れ歯の使用も、口腔がんの発症リスクを高める要因になるため、注意が必要です。
さらに、舌や頬が動かしにくい、しびれや麻痺を感じるなどの原因が口腔がんの場合もあるため、違和感にも注目しましょう。
口腔がんが疑われるときはマイクロCTC検査がおすすめ
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自身が口腔がんを罹患していないか不安な方には、10㏄の採血のみでがんリスクを判定できるマイクロCTC検査がおすすめです。
浸潤や転移の可能性が高いがん細胞のみを高精度で捕捉できる検査で、口腔がんを含む複数のがんリスクを調べられます。
がん細胞が検出された場合のアフターフォロー体制も充実しているため、もしものときも安心です。
マイクロCTC検査の特徴について、詳しく解説します。
採血のみで全身のがんリスクを判定
マイクロCTC検査は1回5分、わずか10㏄の採血のみで血液がんを除く全身のがんリスクを判定できる先進的ながん検査です。
米国で開発された検査手法の導入により、悪性度の高いがん細胞のみを高い精度で捕捉でき、偽陽性の可能性が低いです。
また、がん細胞そのものを検出するため、通常のがん検診では見逃されやすい初期のがん発見にも、高い効果が期待できます。
口腔がんが疑われた際に欠かせない病理検査に抵抗がある方は、まず体への負担が少ないマイクロCTC検査でがんリスクを判定してみるとよいでしょう。
万全のアフターフォロー体制で安心
マイクロCTC検査は、万が一陽性反応が出た際、がん専門医のサポートが無料で受けられる体制を整えています。
がん細胞が検出された場合、マイクロCTC検査センター長の太田医師に無料相談ができます。
太田医師は東京の代々木ウィルクリニックに在籍していますが、遠方在住者の相談にはオンラインで対応しているため、クリニックに来院できない方でも安心です。
無料相談では、過去1年以内に受けた検査をヒアリングしたうえで、必要な精密検査や受診すべき医療機関の紹介が受けられます。
精密検査でがんの疑いが確認された方には紹介状を作成し、確認されなかった方には日常生活へのアドバイス、また、希望される患者さんには、民間療法を紹介します。
がんの可能性が見つかると不安や動揺が抑えられないこともありますが、専門医の手厚いサポートが受けられるマイクロCTC検査ならば安心して相談可能です。
料金・クリニック概要
マイクロCTC検査1回の料金は198,000円(税込)です。
全身のがんリスクを調べる場合、検査の内容や数により差があるものの、30万円前後かかるケースが多いです。
また、前日からの食事制限や長時間の検査で、身体的にも時間的にも大きな負担がかかります。
一方、1回5分の採血のみで終わるマイクロCTC検査ならば負担を大幅に軽減しながら、コストも抑えられる可能性が高いです。
検査に対応している提携クリニックは、全国各地に180件以上あるため都合のよいクリニックを見つけやすいでしょう。
費用を抑えながら、地方でも先進的ながん検診を受けたい方には、マイクロCTC検査の予約をおすすめします。
口腔がんや口内炎に関するよくある質問

最後に、口腔がんや口内炎に関するよくある3つの質問に回答します。
口腔がんの予防法や受診先を知りたい方、治らない口内炎は口腔がんの前兆なのか気になる方は、ぜひ参考にしてください。
治らない口内炎は口腔がんの前兆?
治らない口内炎は、口腔がんの影響が疑われます。
国立がん研究センターは、口内炎が2週間以上治らない場合は注意が必要と示唆しています。
痛みや出血を伴わない腫れは、口腔がんの初期症状の可能性があるため、単なる口内炎と油断せず早めに医療機関を受診しましょう。
口腔がんを予防する方法は?
口腔がんの予防には生活習慣の見直しと口腔内の衛生管理が必要で、具体的には次のような方法が効果的です。
- 喫煙と飲酒を控える
- 栄養バランスの整った食事を習慣化する
- 歯磨きやうがいで口の中を清潔に保つ
- 虫歯や欠けた歯を放置しない
- 入れ歯が合わない場合は調整や作り直しをする
喫煙と飲酒は、口腔がんの発症リスクを高める主な原因です。どちらの習慣もある場合、発生リスクはさらに上昇するため、喫煙と飲酒の自制は口腔がん予防に効果的です。
栄養バランスの取れた食事を規則正しく摂り、免疫力を低下させないこともがん予防につながります。
また、虫歯や欠けた歯、合わない入れ歯の放置は口腔内を傷つけ、がんのリスクを高める要因になります。
さらに、口腔がん罹患者の多くに歯石や磨き残しが認められるという報告もあるため、歯磨きやうがいで口腔内を清潔に保ちましょう。
口腔がんや口内炎は何科を受診すべき?
口腔がんと口内炎に適した受診先は、次のとおりです。
| 口腔がん | 口腔外科、頭頚部外科、耳鼻咽喉科 |
|---|---|
| 口内炎 | 歯科、口腔外科 |
自身の症状が口腔がんか口内炎か判断できない場合は、まず歯科や耳鼻咽喉科を受診し、必要に応じて適切な医療機関の紹介を受けるとよいでしょう。
まとめ

口腔がんによる炎症と日常的な口内炎を見分ける際は、痛みの有無や見た目の変化に注目するとよいでしょう。
口内炎は食事や会話に影響するほどの痛みを伴うことが多いですが、痛みや出血のない腫れは口腔がんの初期症状の可能性があります。
また、口腔がんの場合、口内炎のように自然治癒せず、がんの進行にあわせて潰瘍の状態や粘膜の色に変化が見られるケースが多いです。
口腔がんの確定診断には、病理検査や画像検査が欠かせません。
検査内容に抵抗を感じる方やすぐに時間をとれない方は、まずマイクロCTC検査でがんリスクを判定するとよいでしょう。
1回5分の採血のみで、悪性度の高いがん細胞のみを捕捉できるうえ、血液がんを除く全身のがんリスクをまとめて判定できます。
がんの早期発見は、治療法の選択肢拡大や体への負担軽減、治癒率向上に高い効果が期待できるため、効率のよいマイクロCTC検査の定期的な実施を推奨します。



