| 種類 | 役割 | 具体例 |
|---|---|---|
| ベースサプリメント | 体に必要な栄養素を補い体調を整える | ビタミン、ミネラル、食物繊維、乳酸菌など |
| オプショナルサプリメント | 特定の機能を改善、または向上させる | アガリクス、シイタケ菌糸体など |
がんは日本人の国民病と呼ばれるほど罹患率の高い病気だからこそ、有効な予防法を実践したいと考える方は多いです。
がん発症の原因となる喫煙や過剰飲酒を控える、食生活を見直してがんのリスクを低下させることはがん予防に効果的です。
サプリメントで必要な栄養素を摂取して免疫力を高めると、がん細胞の増殖抑制のサポートになります。
しかし、がん予防への直接的な効果は医学的に証明されていません。
本記事では、がん予防におけるサプリメントの役割や、効果が期待できる成分について解説します。
また、免疫力を高める方法や採血のみで複数のがんのリスクを調べられるマイクロCTC検査についてもあわせて紹介します。
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がん発症の主な原因とは?

がん発症の主な原因には、生活習慣や遺伝的要因が挙げられます。また、環境因子が影響するケースもあるため、適切な対策が必要です。
まずは、がん発症の主な原因について、詳しく解説します。
生活習慣
喫煙、過剰飲酒、肥満などの生活習慣は、がん発症の原因になります。
たばこには約70種類もの発がん性物質が含まれており、喫煙により肺や臓器に届くとDNAに傷がつき、がんを発症させます。
過剰飲酒や肥満は肝臓がん、大腸がん、食道がん、乳がんなど多くのがんのリスクを高めるため、早急に改善すべき生活習慣です。
また、塩蔵食品の食べ過ぎは胃がん、熱い食べ物や飲み物の摂取は食道がんのリスクが高まります。
生活習慣の改善はがん予防に直結するため、禁煙や節酒、標準体重の維持を心がけることが大切です。
遺伝
がんの中には、遺伝子の変異が発症に影響する種類もあります。
たとえばBRCA1やBRCA2と呼ばれるがん抑制遺伝子に変化があると、乳がん、卵巣がん、すい臓がん、前立腺がん、胃がん、食道がんなどの発症リスクが高くなります。
BRCA1やBRCA2は親から子へ遺伝する可能性があるため、同じがんを発症している血縁者がいる場合、自身もがんの発症リスクが高いです。
とはいえ、遺伝子に変異があるから必ずがんを発症するとは限りません。発症リスクが高いか知ることは、適切な予防や対策を講じて自身の健康を守る第一歩になります。
環境因子
慢性的に発がん性物質にさらされる環境は、がん発症の原因になります。
大気汚染は肺がん、アスベストは膀胱がん、紫外線は皮膚がんの発症リスクを高めます。
環境を変えることは難しいため、マスクや空気清浄機、日焼け止めや日傘を活用して、発がん性物質との接触を減らす工夫が大切です。
また、B型肝炎ウイルスやヒトパピローマウイルスなどに長期間感染していると、微生物が臓器に棲みつき、胃がんや子宮頸がんを引き起こします。
感染症にかかった際は、早急に適切な治療を受け、がんを引き起こす微生物を体内から追い出しましょう。
サプリメントでがん予防できる?

サプリメントは健康維持に必要な栄養素を効率よく摂取できますが、がん予防に直結するとは科学的に証明されていません。
ただし、サプリメントで体調を整え免疫力を高めることは、がん予防のサポートにつながります。
サプリメントとがん予防の関係について、詳しく解説します。
科学的に効果は証明されていない
現時点で、サプリメントにがん予防の効果があるとは科学的に証明されていません。
がんの原因は、喫煙や過剰飲酒、遺伝、環境因子などさまざまで、複合的に影響しあい発症するケースもあります。
生活習慣の見直しや改善はがん予防につながりますが、サプリメントの摂取にがんを防ぐ効果は期待できません。
ただし、不足しがちな栄養をサプリメントで補うことは、免疫力アップにつながるため、健康維持には役立ちます。
がん予防への効果は科学的に証明されていないものの、栄養バランスの偏りを改善し、体の調子を整える効果は期待できるため、体調にあわせて取り入れるとよいでしょう。
持病や日常的に服用している薬がある方は、サプリメントの摂取で悪影響が出ないか、医師や薬剤師に確認する必要があります。
がんに対するサプリメントの役割
サプリメントは、ベースサプリメントとオプショナルサプリメントの2種類があり、それぞれの役割は次のとおりです。
ベースサプリメントで、生命活動に必要な栄養素を補うことは、栄養バランスの乱れを改善して体の調子を整える役割を果たします。
対して、オプショナルサプリメントの役割は、肝機能を高める、免疫細胞を活性化させるなど、特定の機能を改善、もしくは向上させるサポートをします。
がん予防のサポートを目的にサプリメントを摂取する場合、異なる役割のベースサプリメントとオプショナルサプリメントを適切に組み合わせることが大切です。
免疫力を高めることが大切
がん予防や進行抑制には、免疫力を高めてがん細胞を排除する速度を早めることが効果的です。
体内では毎日多くのがん細胞が生成されていますが、免疫機能により排除されているため健康を維持できています。
しかし、がん細胞は増殖スピードが速く、死滅が追いつかない場合があります。
免疫機能の低下はがんの進行を加速させる原因にもなるため、がん細胞の増殖を抑えられるように、少しでも免疫力を高めることが大切です。
必要な栄養素や足りない成分を効率よく摂取できるサプリメントを正しく活用すると、免疫力が高まりがん予防や進行抑制のサポートにつながります。
がん予防につながる可能性があるサプリメント

サプリメントで免疫力を高めることは、がん予防のサポートにつながる可能性があります。
たとえば、マルチビタミンやアガリクス、DHA、EPAなどのサプリメントは免疫力アップや健康維持に効果的です。
がん予防につながる可能性があるサプリメントと、それぞれの効果を詳しく解説します。
マルチビタミン
抗酸化作用のあるビタミンの摂取は免疫機能の向上が期待でき、がん予防につながると報告されています。
単独のビタミンよりも、複数のビタミンを含むマルチビタミンのほうが副作用は出にくく、健康を維持するための習慣として導入しやすいです。
ただし、ビタミンB群を過剰に摂取し続けると、がんのリスクが上昇するケースもあるため摂取量には注意が必要です。
アガリクス
キノコ成分の一種であるアガリクスには、免疫細胞を活性化させる多糖体が複数含まれており、免疫力を高める効果が期待できます。
アガリクスはほかのキノコよりも多糖体の種類が豊富なため、ほかのキノコ成分を含有するサプリメントより高い効果が期待できるのです。
ただし、過去には動物実験で発がんを促進する作用が認められ、自主回収、販売停止した製品もあります。
免疫力アップを目的にアガリクスの摂取を希望する方は、医師や薬剤師に相談してサプリメントの種類を選んだほうがよいでしょう。
シイタケ菌糸体
シイタケ菌糸体とはシイタケの母体となる糸状の部分で、β-グルカン、α-グルカン、アラビノキシランなどの多糖体が含まれています。
シイタケが持つレンチナンと呼ばれる成分が抗がん剤に承認されたことを機に、シイタケ菌糸体への注目も高まりました。
フコイダン
フコイダンとは、もずくや昆布、めかぶなどの海藻類に見られるぬめりに多く含まれる自然由来の成分です。
フコイダンを摂取するとアポトーシスと呼ばれる機能が作用し、がん細胞の成長を抑制したり、免疫力を高めたりすると期待されています。
DHA・EPA
オメガ3脂肪酸に分類されるDHAとEPAは青魚に多く含まれる成分で、がん細胞の増殖抑制効果が期待されています。
青魚を日常的に摂取している方は大腸がんや乳がんになりにくい、DHAががん細胞に栄養を届けるための血管の新生を阻害するなどの研究結果があります。
魚が苦手な方はサプリメントで、手軽に栄養素を摂取するとよいでしょう。
ビタミンD
ビタミンDは、がん予防の効果が期待される成分で、とくに大腸がん、肺がん、乳がん、前立腺がんの発症リスクが低下する傾向が認められています。
血中のビタミンD濃度上昇にともない、がんの罹患リスクが低下する結果が出ていますが、一定の濃度を超えるとさらなる変化は見られませんでした。
ビタミンDの摂取は、免疫力を高めてがん細胞の増殖抑制や死滅を促すことにつながる可能性が高いです。
サプリメント以外のがん予防法

サプリメント以外では、食生活の改善や適度な運動ががん予防につながります。
また、喫煙と過剰飲酒は多くのがんの原因になるため、習慣化している方は早急に改善すべきです。
サプリメント以外に効果的ながんの予防法について、詳しく解説します。
食生活の改善
塩蔵食品の過剰摂取、野菜や果物不足、熱すぎるものの摂取はがんのリスクを高める原因になるため、改善が必要です。
塩分を摂りすぎると胃がんのリスクが高まります。とくに塩辛や漬物、梅干しなど塩分濃度が高い食品は食べ過ぎないように注意しましょう。
野菜や果物に含まれるカロテン、葉酸、ビタミン、イソチオシアネートなどの栄養素は、発がん物質を解毒する効果があるため、積極的に摂取すべきです。
厚生労働省は、1日あたり小鉢で野菜を5皿分、果物を1皿分、あわせて約400gの摂取を推奨しています。
また、飲み物や食べ物の温度を十分下げないまま食べると、食道の粘膜が傷つくことで食道がんの発症リスクが高まります。
熱いまま食べたり飲んだりする癖がある方は、少し冷ましてから食べましょう。
食生活の改善はさまざまながんのリスクを低下させる効果が期待できるため、悪い習慣がある方は改善しましょう。
適度な運動
日常的に適度な運動に取り組み体を動かすことは、がんの予防につながります。
国立がん研究センターは、身体活動量が多い方のほうが、がん全体の発生リスクが低下すると報告しています。
ただし、慣れていない方が最初からハードな運動に取り組むと継続が難しいうえに、体を痛める可能性もあるためおすすめできません。
まずは、ウォーキングやヨガ、軽いストレッチなど無理なく続けられる運動からはじめましょう。
運動に取り組む時間の確保が難しい場合、1駅分多く歩く、階段を使用する頻度を増やすなどの工夫でも十分効果は期待できます。
適度な運動習慣を身につけることは、がん予防に加えて生活習慣病の対策やストレス発散にもつながるため、積極的に取り組みましょう。
禁煙・節酒
がんの発症リスクが高い喫煙と過剰な飲酒をやめることは、がん予防に非常に効果的です。
喫煙は食道がんや肺がん、腎臓がん、胃がん、すい臓がん、膀胱がん、子宮頸がんなどさまざまながんの発症リスクを高める原因になります。
お酒を飲み過ぎると肝細胞がん、大腸がん、頭頚部がんなどの発症リスクを高めるほか、男性は胃がん、女性は閉経前の乳がんの発症リスクが上昇します。
喫煙量、飲酒量が減るほどがんの発症リスクも低くなるため、徐々に量を減らすところからはじめるとよいでしょう。
がん予防が気になる方にマイクロCTC検査がおすすめ
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高い効果が期待できるがん予防に取り組みたい方には、マイクロCTC検査がおすすめです。
高精度で迅速な検査体制が確立されているマイクロCTC検査は、1回5分の採血のみで血液がんを除く全身のがんリスクを早期発見できます。
提携クリニックは全国各地にあるため、都心部以外に在住の方でも来院できるクリニックを見つけやすいです。
がん予防が気になる方にマイクロCTC検査をおすすめする3つの理由について、詳しく解説します。
1回5分の採血のみで全身のがんの早期発見が可能
マイクロCTC検査は採血のみで、所要時間は1回5分と非常に短く、わずかな隙間時間でも気軽に受けられます。
通常、全身がんの検査を受けるとなると、画像診断や内視鏡検査など複数の検査を受ける必要があり、丸一日かかるケースが一般的です。
一方で、マイクロCTC検査ならば1回5分、10㏄の採血のみで複数のがんリスクの早期発見につながります。
生活習慣や遺伝的要因など、複数のがんの発症リスクに心当たりがあり不安な方には、マイクロCTC検査で全身のがんのリスクを調べることをおすすめします。
高精度で迅速な検査体制を確立
マイクロCTC検査は、米国1位のがん研究治療施設であるMDアンダーソンがんセンターが開発したCSV抗体を活用しているため検査の精度が非常に高いです。
CSV抗体を導入すると、悪性度の高い間葉系がん細胞のみの捕捉が可能になり、従来のCTC検査よりもがん細胞の検出精度が高まります。
また、国内に設立した先進医療施設で、採血後すぐに検査できる点もマイクロCTC検査の強みです。
CTC検査を実施しているクリニックの中には、血液を海外の検査施設に輸送しているケースもありますが、日数の経過とともに血液検体が劣化し分析精度は下がります。
採血から検査までにかかる時間を短縮できる検査体制の確立と、CSV抗体の導入によりマイクロCTC検査は非常に高精度の検査を実現しています。
全国の提携クリニックで検査可能
マイクロCTC検査の受診に対応しているクリニックは増加中で、2025年7月時点で189件のクリニックで受診できます。
万が一、自宅の近くにクリニックが見つからなくても、検査時間が短く、体への負担が少ないため外出先や出張先でも受診しやすいです。
マイクロCTC検査は完全予約制です。まずは公式サイトから予約を完了させましょう。
検査でがん細胞が検出された方は、マイクロCTC検査センター長の太田医師に無料で相談できます。
太田医師は東京の代々木ウィルクリニックに在籍していますが、遠方の方の相談にはオンライン面談で対応しているため、クリニックに来院できない方も安心です。
がん予防とサプリメントに関するよくある質問

最後に、がん予防とサプリメントに関するよくある質問に回答します。
水素サプリの効果や高濃度ビタミンC点滴の詳細、がんになりやすいサプリメントの有無について知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
水素サプリの効果は?
抗酸化力の強い水素をサプリで摂取すると、体に悪影響を与える活性酸素をピンポイントで除去でき、がん予防や進行抑制効果を期待できます。
活性酸素には、有害物質から体を守ろうとする善玉活性酸素と、細胞にダメージを与える悪玉活性酸素の2種類があり、健康維持のためには後者のみの除去が望ましいです。
しかし、ビタミンやポリフェノールなどの抗酸化物質では善玉と悪玉の区別ができず、体によい働きをする善玉活性酸素まで除去されます。
対して、水素ならば悪玉活性酸素のみの除去が可能なうえ、無害な水分として排出されるため副作用の心配もありません。
体にやさしい抗酸化物質として注目される水素を効率よく摂取できる水素サプリは、がん予防のサポートや進行抑制、健康維持などの効果が期待できます。
高濃度ビタミンC点滴とは?
高濃度ビタミンC点滴とは、経口での摂取は困難とされる12.5~100gのビタミンCを血液に投与する治療法で、がんの予防や治療補完を目的におこなわれます。
ビタミンCには高い抗酸化作用があり、免疫機能の向上効果が期待できますが、水溶性のため経口摂取では体内にとどめられず、一定量は尿とともに体外へ排出されます。
対して、血液中に注入する高濃度ビタミンC点滴は排出されずに体の隅々へと行き渡り、がん細胞を死滅させる過酸化水素が生成されるため、がん予防や治療補完に効果的です。
ただし、強いむくみがある方や腎機能が低下している方が高濃度ビタミンC点滴をおこなうと、症状が悪化する可能性があります。
がんになりやすいサプリメントはある?
ビタミンB群の過剰摂取は、がんの発症リスクを高めるとする研究結果があります。
喫煙者を対象にした実験では、高用量のビタミンサプリを長期間摂取し続けた男性喫煙者の肺がん発症リスクは、非摂取者に比べて約4倍でした。
また、別の研究ではビタミンB12の摂取量が多いほど、食道がんの発症リスクが高くなることが明らかになりました。
ビタミンは適量であれば抗酸化作用が期待でき、がん予防や進行抑制に役立ちますが、摂りすぎると逆効果となるため摂取量には十分注意しましょう。
まとめ

サプリメントにがんを予防する直接的な効果は期待できませんが、足りない栄養素をサプリメントで補い免疫力を高めることは、がんの進行を抑制するサポートになります。
摂取する際は、体に必要な栄養素を摂取できるベースサプリメントと、特定の機能向上や改善を目的とするオプショナルサプリメントを適切に組み合わせることが大切です。
サプリメント以外では、禁煙、節酒、食生活の改善もがん予防につながります。
また、早期発見はがんの進行を遅らせる有効な手段となるため、一度に複数のがんリスクを捕捉できる高精度なマイクロCTC検査がとくにおすすめです。
前日の食事制限や当日の複数検査は不要で、1回5分、10㏄の採血のみで血液がんをのぞく全身のがんリスクを調べられます。
生活習慣の改善やサプリメントの活用に加えて、体への負担が少ないマイクロCTC検査を受診して、多方面からがん予防にアプローチするとよいでしょう。


