がん予防に効くお茶ランキング第1位は？緑茶に含まれるカテキンの驚くべき効果を解説

がんは、約2人に1人が生涯で罹患する「日本人の国民病」といわれており、死因の1位です。※1※2

がんを未然に防擬態と考える方から近年、日本人の生活に馴染みがある「お茶」によるがん予防が注目されています。

本記事では、がんにかかる確率や、お茶でがん予防できる理由、がん予防効果を高める緑茶の選び方・作り方などを詳しく解説します。

これまでお茶を飲む習慣がなかった方も、ぜひ参考にしてください。

がんは日本人死因ランキング第1位

がんは、1981年から日本人の死因1位であり、年間約30万人以上の方が亡くなっています。※3※4

がん死亡の年次推移は、下記のとおりです。

年	がん死亡数	がん死亡率
1971年	122,850人	117.7％
1981年	166,399人	142.0％
1991年	223,727人	181.7％
2001年	300,658人	238.8％
2011年	357,306人	283.2％
2021年	381,505人	310.7％

がんによる死亡数が増えている背景には、高齢化や生活習慣の変化の影響のほか、医療技術の発展によりがん以外の疾患で死亡するケースが少なくなっていることが考えられます。

はじめに、がんに罹患する確率やがん死亡率が低い地域を紹介します。

国民の約2人に1人が罹患する

近年では、日本人の約2人に1人ががんと診断され、そのうちの4～6人に1人が死亡すると推計されています。※5

がんの種類別罹患数・死亡数の順位は、下記のとおりです。

	1位	2位	3位	4位	5位
罹患数	大腸がん	肺がん	胃がん	乳がん	前立腺がん
死亡数	肺がん	大腸がん	膵臓がん	胃がん	肝臓がん

日本人の罹患数トップは、大腸がんです。毎年15万以上の方が大腸がんと診断されており、そのうちの5万人ほどの方が亡くなっています。※6

肺がんや膵臓がん、肝臓がんは、進行した状態で見つかるケースが多いため、死亡数が多いことが特徴です。

お茶の生産地ではがん死亡率が低い

お茶の有名産地である静岡県掛川市は、全国の人口10万人以上の都市のなかで、がん死亡率が男女とも日本で最も低い地域です。※7

また、同県内の磐田市や藤枝市などほかの茶産地でも、がん死亡率の低さが示されています。そのため、お茶の成分や飲用習慣ががんの発症リスクを下げると考えられています。※8

とくに、掛川市では通常よりも蒸し時間が2～3倍長い「深蒸し煎茶」が主流であり、一般的なお茶に比べてカテキン、食物繊維、ミネラルなどの成分が多く含まれています。※9

お茶でがん予防できる理由

お茶の渋み成分であるカテキンは、強力な抗酸化作用を持つポリフェノールの一種であり、がん予防の効果が期待できます。

次章では、がん細胞に作用するカテキンについて詳しく解説します。

カテキンががんの発生や成長を抑制

お茶の主要カテキンであるエピガロカテキンガーレート（EGCG）には、遺伝子の突然変異を抑制して発がんを防ぐ働きや次の作用が期待できます。

• がん細胞の増殖・成長を抑える
• アポトーシス（細胞の自滅）を誘導する
• がん幹細胞の働きを阻害する

カテキンは、がん細胞の特定のたんぱく質や情報伝達のルートを妨害し、増殖・成長にブレーキをかけるといわれています。

そのほか、がん細胞に対して自滅を促して自然消滅へと導いたり、がんの転移・再発の根源となるがん幹細胞の働きを阻害したりと、がんの根治につながる作用が期待できます。

玉露・緑茶はカテキン含有量が多い

カテキンの含有量は、茶葉の種類により異なります。

茶葉	カテキン（タンニン）		浸出法
	茶葉	浸出液
玉露	10g	0.23g	茶葉10 g/60℃、60ml、2.5分
緑茶（煎茶）	13g	0.07g	茶葉10 g/90℃、430ml、1分
番茶	15g	0.03g	茶葉10 g/90℃、430ml、1分
紅茶	11g	0.10g	茶葉5g/100℃、360ml、1.5分～4分

玉露に含まれるテアニンにはカテキンの抽出を促す作用があるため、浸出液に多くのカテキンが溶け出す傾向にあります。

緑茶の場合、日光を多く浴びていることから茶葉自体のカテキンが増加します。とくに、日照時間が長い2番茶・3番茶にはカテキンが多く含まれています。

がん予防効果を高める緑茶の選び方や作り方

ここで、がん予防の効果を高める緑茶の選び方や作り方を紹介します。

緑茶の飲用習慣がない方はもちろん、日常的に緑茶を飲んでいる方も、ぜひ参考にしてください。

深蒸し製法で作られたお茶を選ぶ

深蒸し製法とは、茶葉から煎茶を作る最初の工程である「蒸し」の時間を、通常のお茶より1分～3分程度長く取る製造方法です。

茶葉をより長く蒸すことで、カテキンや食物繊維などの成分を豊富に抽出できます。また、甘味と旨味が溶け出して、渋みが少ないコクのある味わいも深蒸し製法のお茶の特徴です。

お湯の温度を高くして時間をかけて淹れる

カテキンは、80℃以上のお湯によく溶け出すため、お茶を淹れる際は高温のお湯を使用しましょう。

また、時間をかけてゆっくり淹れることで、カテキンの効果をより高められる可能性があります。抽出時間を60秒程度まで延ばすとよいでしょう。

ペットボトルで手軽に飲める市販のお茶は非常に便利ですが、急須を用いて茶葉から直接抽出した方が、お茶の成分を効率よく摂取できるといわれています。

1日3杯以上飲む

カテキンは、長時間体内に留まることはありません。摂取してから約2～3時間後には体外に排出されるため、効果を継続させるには1日3杯以上お茶を飲むよう心がけましょう。

しかし、お茶の飲み過ぎには注意が必要です。

お茶に含まれるカフェインを過剰に摂取すると、めまい、吐き気、下痢、不眠症、心拍数の増加などの健康被害をもたらす恐れがあります。

湯呑み1杯の緑茶に含まれるカフェインは約20mgです。1日あたりのカフェイン摂取量（300〜400mg程度）以内に抑えましょう。※10

お茶以外でがん予防が期待できる飲み物ランキング

お茶以外の下記の飲み物にも、がん予防が期待できるといわれています。

• 野菜・果物ジュース
• 海藻・きのこが含まれたスープ

次章では、それぞれの飲み物ががん予防に効果的な理由を紹介します。

野菜・果物ジュース

野菜・果物ジュースには、がん予防が期待できる下記の成分が多く含まれています。

• カロテノイド
• 食物繊維
• カリウム
• ポリフェノール

緑黄色野菜に豊富なカロテノイドは、胃がん・肺がんの予防効果がほぼ確実です。そして、食物繊維には、腸内環境を整えて大腸がんのリスクを下げる効果が期待できます。

カリウムは塩分（ナトリウム）を体外に排出し、ポリフェノールは強い抗酸化作用により活性酸素の働きを阻害して細胞の損傷を防ぐ作用があります。

そのため、カリウム、ポリフェノールともにがん細胞の増殖抑制に効果的です。

そのほか、アメリカ国立がん研究所による「デザイナーフーズ計画」には、がん予防に効果のある食品として多くの野菜と果物が上位を占めています。

海藻・きのこが含まれたスープ

海藻・きのこには、がん予防に役立つ次の成分が含まれています。

• 海藻：フコイダン、βグルカン
• きのこ：βグルカン、エルゴチオネイン

フコイダンとは、モズク、コンブ、ワカメ、メカブなどに多く含まれる海藻のぬめり成分です。がん細胞の増殖を抑える抗腫瘍作用があるため、がん予防に最適です。

海藻ときのこに豊富なβグルカンは、免疫細胞の活性化をサポートしてがん細胞への攻撃力を高める効果が期待できます。

エルゴチオネインは、細胞を酸化ストレスから保護して機能を正常に保ち、DNAの突然変異によるがん細胞の発生を抑制するといわれています。

マイクロCTC検査でがんの早期発見が可能

マイクロCTC検査は、血中のがん細胞そのものをキャッチし、全身のがんリスクを明示する血液検査です。

CTやMRIなど、従来の画像検査に写らない小さながんの早期発見にも有用です。

ここからは、マイクロCTC検査について詳しく解説します。

早期発見・早期治療が重要な理由

がんは、早期に発見して適切な治療をおこなえば90％完治が可能です。※11

しかし、多くの場合、がんは初期の自覚症状が現れにくく、気付かないうちに進行しているケースも少なくありません。

そして、がんが進行するほど治療の選択肢が狭まり、生存率も低下します。下記は、ステージ別の5年生存率です。

	ステージ1	ステージ2	ステージ3	ステージ4
全がん	96.2％	83.2％	52.7％	20.0％

がんの早期発見・早期治療は、生存率の向上はもちろん、身体的・精神的・経済的な負担を抑えた治療を受けるために重要です。

また、治療後の生活の質（QOL）の維持にもつながります。

1回5分の採血のみで全身のがんリスクを判定

マイクロCTC検査は、1回5分の採血のみで全身のがんリスクがわかることから、下記の方におすすめです。

• 仕事や家事で忙しく、がん検診や人間ドックを受診できない方
• 短時間かつ手軽に自身のがんリスクを把握したい方
• 検査に伴う身体的負担を軽減したい方

がん検診や人間ドックなどで全身のがんを隈なく調べる場合、半日以上の時間を要するケースが少なくありません。

マイクロCTC検査の場合、仕事の合間や家事のスキマ時間を利用して受診でき、また、クリニック検索から採血予約、検査結果の確認までWebで完結するため非常に手軽です。

そのほか、事前の食事制限や検査薬の投与などが一切なく、痛み・不快感が伴わないことから、定期的に活用できます。

料金・クリニック概要

マイクロCTC検査の料金は、1回198,000円（税込）です。※12

全国の提携クリニックで導入しており、お住まいの地域や勤務先など、都合のよいエリアのクリニックを選ぶことが可能です。

また、転勤先・引っ越し先でも同様の高精度な検査が受けられます。

マイクロCTC検査の流れは下記のとおりです。

• クリニック検索
• 検査予約
• 検査（採血）
• 結果確認

マイクロCTC検査の公式サイトからクリニックと受診日時を選び、問診票を記入して支払い方法を選択します。

当日は予約時間の10分ほど前に来院し、予約名を伝えて身分証明書を提示して受付を済ませましょう。

受付終了後は医療機関の指示に従って検査を受ければ終了です。事前にクレジットカードで決済している場合、検査後すぐに帰宅できます。

登録先のメールアドレスに検査結果の確定通知が届いたら、マイページにログインして内容を確認しましょう。

万が一、がん細胞が検出された場合、マイクロCTC検査センター長、および代々木ウィルクリニックの太田医師による無料相談が受けられます。

がん予防になるお茶に関するよくある質問

最後に、がん予防になるお茶に関するよくある質問を紹介します。

• ほうじ茶のがん予防効果
• がんになりやすい飲み物
• がんの進行を防ぐ食べ物

同じ疑問を抱いている方は、ぜひ参考にしてください。

ほうじ茶でがん予防できる？

ほうじ茶は、玉露や緑茶と比べて抗がん作用が期待できるカテキンの含有量は少ないです。

しかし、ほうじ茶に含まれるビタミンEは、細胞を活性化させる作用があることから、がん予防に役立つとも考えられています。

がんになりやすい飲み物は？

がんになりやすいといわれている飲み物は、アルコール飲料と砂糖や果糖などの糖分を多く含む飲料です。

体内でアルコールを分解する際、発がん性が指摘されているアセトアルデヒドに変化するため、飲酒習慣がある方のがんリスクは最大で1.6倍高くなります。※13

また、1日に飲む糖分入り飲料が100ml増えるごとに、がんリスクが18％上昇するといわれています。※14

がんを進行させない食べ物は？

ファイトケミカルと呼ばれる植物性栄養素は、がんの発症予防はもちろん、進行抑制にも役立つと考えられています。

おもなファイトケミカルの種類・食品・期待される作用は、下記のとおりです。

種類	食品	作用
イソフラボン	大豆、豆腐、納豆	がん細胞の死滅を促す
アントシアニン	ブルーベリー、なす	強い抗酸化作用でがん細胞の増殖を抑制する
ルテオリン	ピーマン、春菊、セロリ	抗炎症作用により、がんの進行を遅らせる
リコピン	トマト、スイカ	がん細胞が作る血管新生を阻害する
β-カロテン	にんじん、ほうれん草、かぼちゃ	活性酸素による細胞へのダメージを軽減し、がんの進行を抑える

特定の食品のみを摂取するのではなく、さまざまな食品をバランスよく摂ることが最も重要です。

まとめ

本記事では、お茶によるがん予防を中心に解説しました。

お茶に含まれる主要カテキン「エピガロカテキンガーレート（EGCG）」は、がん予防に役立つさまざまな作用が期待できます。

緑茶のがん予防効果を高めるためには、深蒸し製法で作られたものを選び、高温のお湯を使用して抽出時間を延ばすことがポイントです。

そして、カテキンは2～3時間程度で体外に排出されるため、1日3杯以上飲むよう心がけましょう。

全身のがんリスクを短時間かつ手軽に調べたい方には、マイクロCTC検査がおすすめです。

マイクロCTC検査は、血中のがん細胞を直接捉えてがんの早期発見・早期治療につなげます。1回5分の採血のみで完結するため、定期的に活用しましょう。

〈参考サイト〉
※1、※5：国立がん研究センター　がん統計｜最新がん統計
※2、※3：厚生労働省｜令和4年(2022)人口動態統計月報年計（概数）の概況
※4：厚生労働省｜政策レポート(がん対策について)
※6：国立がん研究センター｜集計表　全国がん死亡データ（1958年～2023年）
※7：e-Stat政府統計の総合窓口｜人口動態統計特殊報告（平成20～24年）人口動態保健所・市区町村別統計　統計表5
※8：掛川市｜掛川市が男女ともに最もガン死亡率が低いという結果が示されました
※9：掛川市｜深蒸し掛川茶の特徴
※10：全国茶生産団体連合会｜茶ガイド
※11：がん対策推進企業アクション｜がん検診のススメ　早期に見つけるメリット
※12：マイクロCTC検査 | 血中のがん細胞を捕捉するがんリスク検査
※13：国立がん研究センター　がん対策研究所｜飲酒とがん全体の発生率との関係について
※14：がん治療・癌の最新情報リファレンス｜糖分入り飲料は、がん発症率増加と関連