近年、美容・健康の維持を目的とした高濃度ビタミンC点滴が注目を集めています。
ビタミンCを点滴で体内に取り込み、血中濃度を大幅に高めることで、疲労回復や免疫力のサポート、肌のハリ・ツヤの改善など、さまざまなメリットがあります。
しかし、「効果はいつまで続くのか」「最適な回数・頻度はどのくらいか」などの疑問を抱く方もいるのではないでしょうか。
本記事では、高濃度ビタミンC点滴で期待できる効果や持続期間、おすすめできる方・できない方、そしておもな副作用などを詳しく解説します。
高濃度ビタミンC点滴を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
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高濃度ビタミンC点滴に期待できる効果

高濃度ビタミンC点滴は、食事やサプリメントなどの経口摂取では投与できないほど高濃度のビタミンCを直接静脈内に投与し、健康と美容をサポートする方法です。
血中のビタミンC濃度が急速にかつ大幅に高まるため、下記の効果が期待できます。
- 抗酸化作用
- 免疫力の向上
- 疲労回復
- 生活習慣病の予防
- 美肌・美白
- がんの予防・治療
次章で詳しく解説します。
抗酸化作用
高濃度ビタミンC点滴は、ビタミンCを血液中に直接投与することで、本来ビタミンCが持つ抗酸化作用がより強力に発揮されるといわれています。
体内は、呼吸やストレス、紫外線などで活性酸素(フリーラジカル)を常に作り出していますが、増えすぎると細胞にダメージを与えてさまざまな悪影響を及ぼします。
ビタミンCには、有害な活性酸素を速やかに捕まえ無毒化する「スカベンジャー」の機能がありますが、効果を最大限に引き出すためには、血中濃度の維持が重要です。
高濃度ビタミンC点滴の場合、経口摂取の数十倍〜数百倍の血中濃度を得ることが可能であるため、老化防止や炎症の抑制、肌のくすみ改善など、多岐にわたる効果が期待できます。
免疫力の向上
高濃度ビタミンC点滴には、体内に侵入したウイルスや病原菌を排除する白血球やマクロファージなどの免疫細胞の機能を強化し、免疫力向上に寄与する効果が期待されます。
とくに、リンパ球の働きを活性化させることや、抗ウイルス作用を持つインターフェロンの生成を促進するため、風邪やインフルエンザなど感染症予防に有用です。
また、病気が発症した場合の症状の緩和や、早期回復にもつながるといわれています。
疲労回復
高濃度ビタミンC点滴は、疲労の原因となる活性酸素を抑制する強力な抗酸化作用により、点滴直後から疲労回復効果が実感できるケースも少なくありません。
また、エネルギー代謝を助けて体内の疲労物質を速やかに分解・排出する効果があり、疲労の蓄積予防にも効果的です。
そのほか、ストレスに対抗する抗ストレスホルモン(副腎皮質ホルモン)の生成に必須なビタミンCの血中濃度が高まるため、体内外のストレス緩和にもつながります。
生活習慣病の予防
高濃度ビタミンC点滴は、生活習慣病の予防効果が期待されています。
抗酸化作用により、老化や動脈硬化、心臓病などの原因とされる有害な活性酸素を消失させ、酸化を防止します。
また、ビタミンCはコレステロールの代謝(変換・排出)に不可欠な補酵素です。
そのため、血管の細胞を酸化ストレスから守り、血中コレステロール値の上昇を抑えて、動脈硬化による心筋梗塞や脳梗塞、脳出血、狭心症などの発症リスクの低減が期待できます。
美肌・美白
肌のハリや弾力のもととなるコラーゲンの合成には、ビタミンCが必要です。
高濃度のビタミンCを直接投与してコラーゲンの生成を促すことで、シワやたるみの予防・改善につながります。
また、シミやそばかすの原因となるメラニンの生成に関わる酵素(チロシナーゼ)の働きを抑え、さらに、メラニンを薄くする作用もあり美白効果が見込まれます。
そのほか、強力な抗酸化作用と抗炎症作用によりニキビや肌荒れの予防を助け、くすみのない明るい健康的な肌へ導くでしょう。
がんの予防・治療
がんの予防および治療補助も、高濃度ビタミンC点滴に期待できる効果の一つです。
強力な抗酸化作用は、がんの原因となる活性酸素を無毒化して細胞のDNA損傷を防ぎ、免疫機能を維持・向上させてがん化のリスクを低減させます。
とくに、インターフェロンの生成促進により、がん細胞の増殖を抑えたり、死滅に誘導したりと、がんの発症予防につながるでしょう。
がん治療においては、高濃度のビタミンCは体内で過酸化水素を生成し、カタラーゼと呼ばれる酵素の含有量が少ないがん細胞のみを攻撃して死滅させると研究で示唆されています。
正常細胞にはカタラーゼを含む複数の酵素が豊富に含まれており、過酸化水素によるダメージは受けません。そのため、従来の治療法と比べて副作用が少ないといった特徴があります。
しかし、単独治療についてのデータが少ないことから、標準治療との併用が推奨されています。
高濃度ビタミンC点滴の効果はいつから?持続期間は?

高濃度ビタミンC点滴の効果が出始める時期と持続期間は、目的とする効果によって異なりますが、一般的には疲労回復や倦怠感の改善などは、点滴直後からあるいは初回から効果を実感できる場合が多いです。
一方、美肌・美白などの美容に関しては、肌のターンオーバーの周期により、効果が現れるまでに数週間程度かかるケースが少なくありません。
効果の持続期間は個人差があるものの、一般的に数日~数週間程度とされています。
水溶性のビタミンCは体内に貯蔵されず、余剰分は尿として体外に排泄されます。
点滴で一時的に血中濃度が高まっても徐々に低下するため、効果を維持するには定期的な点滴が大切です。
高濃度ビタミンC点滴をおすすめできる・できない方

高濃度ビタミンC点滴は、すべての方に適応できるわけではありません。健康上のリスクが生じる可能性がある場合は、慎重な判断が必要です。
次章では、高濃度ビタミンC点滴をおすすめできる・できない方を詳しく紹介します。点滴を検討中の方はぜひ参考にしてください。
おすすめできる方
高濃度ビタミンC点滴は、ビタミンCの強力な抗酸化作用とコラーゲン生成促進作用を最大限に活用したい下記の方に適しています。
- 慢性的な疲労や倦怠感を感じている方
- 生活習慣が不規則で体調管理が難しい方
- シミやくすみなどの肌の悩みを抱える方
- 美肌・アンチエイジングを目指す方
- 免疫力の向上やがん予防を目的とする方
点滴前は、空腹・脱水を避けるために食事を摂ることが推奨されています。また、点滴前夜や当日の多量飲酒は避けましょう。
おすすめできない方
以下の状態にある方は、高濃度ビタミンC点滴を受けることができない可能性があります。
- G6PD欠損症の方
- ヘモクロマトーシス(鉄過剰症)の方
- 腎機能が低下している方
- 腎不全で透析を受けている方
- 重度の心不全や、胸水・腹水が大量に貯留している方
G6PD欠損症の方は、高濃度ビタミンC点滴を受けると赤血球が破壊される溶血を引き起こす危険性があることから、点滴前に必ず検査が必要です
ヘモクロマトーシス(鉄過剰症)の方には、原則として高濃度ビタミンC点滴は推奨されません。
高濃度ビタミンC点滴により鉄吸収促進作用が強く働くと、体内の鉄蓄積をさらに進行するリスクがあります。
腎臓の機能低下や透析中の方は、ビタミンCの代謝物が腎臓に負担をかけたり、水分負荷により病状を悪化させたりと、健康上のリスクがあるため点滴は受けられません。
また、腎結石の既往歴がある方も、シュウ酸の代謝により腎結石が再発するリスクが高まることから点滴は控えるべきです。
重度の心不全や、胸水・腹水が大量に貯留している方は、点滴による水分負荷が心臓に負担をかけて病状を悪化させる恐れがあります。点滴前に必ず医師に相談しましょう。
高濃度ビタミンC点滴の副作用・注意点は?

高濃度ビタミンC点滴には、ビタミンCの特性に起因するいくつかの副作用や不快な症状が発生する可能性があります。
また、保険診療の対象外であり、原則として自由診療として扱われ、全額自己負担です。
次章では、高濃度ビタミンC点滴の副作用と注意点を紹介します。
起こる可能性のある副作用
高濃度ビタミンC点滴で起こる可能性のある副作用は、下記のとおりです。
- 点滴部位の痛み
- めまいや冷や汗
- 口の渇き
- 体の震えやしびれ
- 軽度の吐き気や倦怠感
高濃度ビタミンC点滴の注入部位や血管に沿って、一時的な痛みを感じることがあります。痛みの程度や持続時間には個人差がありますが、翌日には治まる場合が多いです。
ビタミンCはブドウ糖と構造が似ているため、体が反応してインスリンが分泌され、低血糖症状のようなめまいや冷や汗が生じる可能性があります。
そして、ビタミンCの利尿作用により体内の水分が失われて口の渇きを感じ、また、カルシウムやミネラルの排出により体の震えやしびれが稀に発生します。
そのほか、点滴中や直後に一過性の吐き気や体のだるさを感じるケースも少なくありません。
保険は適用されない
高濃度ビタミンC点滴は、保険適用に必要な厚生労働省の認可手続きを経ていません。そのため、費用は初診料や血液検査費用なども含め全額自己負担です。
費用は、クリニックや投与するビタミンCの濃度により大きく異なります。
施術を受ける前に料金を確認しましょう。
がんが気になる方にマイクロCTC検査がおすすめ
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マイクロCTC検査とは、血中のがん細胞そのものをキャッチして全身のがんリスクを判定する血液検査です。
ここからは、マイクロCTC検査の仕組みと魅力、概要を紹介します。
マイクロCTC検査の仕組み
マイクロCTC検査は、がん細胞が増殖の過程で血中に漏れ出す性質に着目した画期的な検査です。
採血した5~10ml程度の血液から赤血球や好中球などの多核細胞を取り除き、がん細胞が含まれるPBMC(末梢血単核細胞)の層を分離・回収し、濃縮します。
濃縮した細胞には、米国の「MDアンダーソンがんセンター」が開発したCSV抗体を使用し、ターゲットとする悪性度の高いがん細胞のみを捉えることが可能です。
そして、AIと専門の検査技師による推計・分析によりがん細胞を1個単位で明示し、特異度94.45%の高精度で全身のがんリスクを評価します。※1
また、マイクロCTC検査は民間初となる国内自社検査センターを設けており、採取した血液検体を迅速に検査する体制を整えて高い品質を維持しています。
検査は1回の採血のみ
マイクロCTC検査は、気軽に全身のがんリスクが把握できる点も魅力の一つです。下記は、マイクロCTC検査と従来の全身がん検査の比較表です。
| マイクロCTC検査 | 全身がん検査 | |
|---|---|---|
| 検査方法 | 採血 | X線や電波、造影剤などを使用 |
| 所要時間 | 1回5分 | 4~6時間程度 |
| 検出能力 | 1cm未満のがんの検出が可能 | 1cm以上に成長したがんを発見 |
| 身体的負担 | なし | 食事制限、検査薬の投与、医療被ばくのリスクあり |
一般的に、全身のがんを隈なく調べる場合、複数の検査が実施されます。仕事を休んだり、予定を調整したりと、半日~1日程度の時間の確保が必要です。
また、食事制限を代表とする事前の準備や医療被ばくのリスクなど、身体的な負担も少なくありません。
マイクロCTC検査の場合、受付を含めても30分程度で済みます。通勤途中はもちろん、昼休みやスキマ時間を利用して受診できます。
拘束時間はもちろん、身体的・精神的な負担が少ない利便性の高いがんリスク検査を希望する方は、マイクロCTC検査を検討しましょう。
検査料金・クリニック概要
マイクロCTC検査の費用は、1回198,000円(税込)です。全国の提携クリニックで導入しており、自宅や会社の近隣クリニックで検査が可能です。※2
ここで、マイクロCTC検査の流れを紹介します。
- STEP.1:クリニック検索・予約
- STEP.2:問診票の記入
- STEP.3:支払い方法の選択
- STEP.4:受診
- STEP.5:検査結果の確認
まずは、マイクロCTC検査の公式サイトで受診するクリニックを決め、日時を選択しましょう。はじめての方は会員登録をおこない、個人情報と問診票を記入します。
支払い方法は、クレジットカード決済と銀行振込(前払い)から選べます。申し込み時にオンラインで決済をおこなえば、採血後そのまま帰宅できるためスムーズです。
当日は10分程度前に来院し、受付を済ませます。予約名を伝えて身分証明書を提示し、医師・スタッフの指示に従って採血を受けてください。
検査結果は、マイページから確認できます。万が一、がん細胞が検出された場合でも、医師による無料相談が受けられるため安心です。
高濃度ビタミンC点滴の効果に関するよくある質問

最後に、高濃度ビタミンC点滴の効果に関するよくある質問を紹介します。
- 点滴を受ける頻度
- 1回の点滴に必要な時間
- 費用の目安
同じ疑問を抱いている方は、ぜひ参考にしてください。
どのくらいの頻度で受けるべき?
一般的に、高濃度ビタミンC点滴の効果の持続時間は数日~1週間程度といわれています。※3
美容・アンチエイジングを目的とした場合、初期の段階では1~2週間に1回の頻度で集中的に受けることが推奨されます。効果を実感したあとは、月1回程度の投与が目安です。※4
疲労回復には即効性が期待できるため、症状に応じて単発での利用も可能です。継続的な体質改善や免疫力維持を目指す方は、月に1〜2回の頻度で受けましょう。※5
がんの治療補助の初期においては、週に2回などより高い頻度で投与し、病状や治療経過に応じて頻度を段階的に減らすケースがあります。※6
1回の点滴に必要な時間は?
高濃度ビタミンC点滴の所要時間は、投与するビタミンCの濃度で異なります。
一般的に、美容や軽度の疲労回復を目的とした12.5g〜25g程度の投与量であれば、点滴にかかる時間の目安は約30分から1時間程度です。※7
がん治療の補助の場合、1回あたり50~75gの超高濃度を投与します。※8
体への負担を軽減し、点滴部位の痛みを避けるために滴下の速度を緩やかにする必要があり、1時間半~2時間程度かかることもあります。※9
費用の目安は?
高濃度ビタミンC点滴の費用は、次のとおりです。
| 投与量 | 料金(1回あたり) |
|---|---|
| 12.5g | 9,000~11,000円(税込) |
| 25g | 13,200~18,000円(税込) |
| 50g | 19,800~27,500円(税込) |
一般的に、上記の費用には初診料や再診料、初回必須のG6PD検査費用などは含まれていません。
まとめ

本記事では、高濃度ビタミンC点滴の効果をはじめ、持続期間や副作用、推奨される頻度などを解説しました。
高濃度ビタミンC点滴は、経口摂取では不可能な量のビタミンCを直接血中に送り込むことで、強力な抗酸化作用や免疫力向上、疲労回復、美肌・美白などの効果が期待できます。
また、がん細胞のみを攻撃して死滅させる働きが示唆されており、がんの予防や治療の補助として標準治療と併用するケースも増えています。
気軽に自身のがんリスクを知りたい場合は、マイクロCTC検査がおすすめです。マイクロCTC検査は、1回5分の採血のみで血中のがん細胞を特異度94.45%で検出します。※6
超早期のがんリスクを効率的かつ非侵襲的に評価したい方は、マイクロCTC検査を検討しましょう。
〈参考サイト〉
※1、※2、※6:マイクロCTC検査 | 血中のがん細胞を捕捉するがんリスク検査
※3:クリニークハル大阪梅田|高濃度ビタミンC点滴の効果やデメリット
※4:ヒロオカクリニック|高濃度ビタミンC点滴の効果や持続期間、最適な頻度について解説
※5:福岡市南区大橋のしみずクリニック|高濃度ビタミンC点滴
※6:あきらめないがん治療|高濃度ビタミンC点滴療法に関するFAQ
※7、※9:草加パートナーズ内科・糖尿病クリニック|高濃度ビタミンC点滴
※8:点滴療法研究会|高濃度ビタミンC点滴療法(がん治療)


